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和解(わかい)とは、当事者間に存在する法律関係の争いについて、当事者が互いに譲歩し、争いを止める合意をすることをいう。大きく分けて、私法上の和解と裁判上の和解がある。さらに、民事調停法や家事事件手続法(旧家事審判法)に基づく調停も広い意味で和解の一種とされる〔内田貴著 『民法Ⅱ 第3版 債権各論』 東京大学出版会、2011年2月、317頁〕〔大島俊之・下村正明・久保宏之・青野博之著 『プリメール民法4 第2版』 法律文化社〈αブックス〉、2003年3月、131頁〕。 == 概説 == 和解は日本では裁判外・裁判上を問わず多く利用されている当事者による自治的な紛争解決方法である〔遠藤浩・原島重義・水本浩・川井健・広中俊雄・山本進一著 『民法6 契約各論 第4版』 有斐閣〈有斐閣双書〉、1997年4月、282頁〕〔近江幸治著 『民法講義Ⅴ 契約法 第3版』 成文堂、2006年10月、288頁〕。和解は日本では欧米よりも利用度が高いとされ〔川井健著 『民法概論4 債権各論 補訂版』 有斐閣、2010年12月、349頁〕、訴訟では多くの時間と費用を要するとともに当事者間に決定的な亀裂を生じることにつながるため、日本では訴訟よりも迅速・円滑な紛争解決が図りやすい和解が好まれるとされる〔内田貴著 『民法Ⅱ 第3版 債権各論』 東京大学出版会、2011年2月、316頁〕〔〔。その反面、なし崩し的妥協による和解は、近代的な権利義務意識の確立という観点からは問題視され、法の健全な発達を阻むおそれをもっているという指摘もなされている〔。 また、交通事故による被害の補償をめぐる交渉等では、しばしば職業的な第三者(いわゆる和解屋)が交渉に介入し、しばしば弁護士法に触れるような活動(非弁活動)が行われて問題視されることがある。2008年9月5日、福岡地方裁判所久留米支部で即日結審した弁護士法違反をめぐるケースでは、損害保険会社と示談交渉を行い約6,700万円の報酬を得ていた会社役員が懲役2年、罰金約3,600万円を命じられている。 司法政策上、和解には権利義務意識の点から考慮すべき問題もあるが〔、特に日本では和解が紛争解決において重要な役割を果たしており、近年では諸外国でも日本の和解や調停など訴訟によらない紛争処理手続の合理性が見直されつつある〔〔川井健著 『民法概論4 債権各論 補訂版』 有斐閣、2010年12月、350頁〕。なお、日本では2004年(平成16年)に裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律が制定されている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「和解」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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