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喘鳴症(ぜんめいしょう、ぜいめいしょう)は、馬の咽頭で発生する病気のひとつである。俗称としてノド鳴りとも呼ばれる。 競走馬にとっては屈腱炎とともに競走能力を阻害する故障のひとつであり、クラシック二冠馬タニノムーティエやゴールドアリュールが引退に追い込まれた〔帆保誠二「競走馬を悩ますノドの病気」『優駿』2004年10月号、pp68-69〕。 == 分類 == === 喉頭片麻痺 === 喘鳴症はその症状によっていくつかに分類することが出来るが、喉頭片麻痺による声門裂の開放不全が主な原因とされる。ノドが「ヒューヒュー」という乾いた音を鳴らす症状。気道の入り口には披裂軟骨の小角突起があり、背側輪状披列筋が収縮することで左右の小角突起が引っ張られ、声門裂が大きく開くことによって空気を気管内に取り込みやすくしている〔。この筋肉が麻痺すると開かなくなった小角突起が声門裂に垂れ下がって気道が狭まり、罹患馬は運動負荷が一定のレベルを超えると換気量が十分に確保できなくなる〔。 喉頭片麻痺の原因は定かではないが、そのほとんどが脳から出た迷走神経が胸腔内で分枝し、再び喉頭まで戻る(反回する)反回喉頭神経の麻痺によって発症する〔。麻痺はほぼ左側の神経に起こる(99%以上)〔。この原因もまた定かではないが、反回喉頭神経は馬の神経の中でも長い部類に入り、特に左側の神経は右側より長くなるために神経の軸索輸送に障害が起こるのでないかとする説がある〔。 このほか、喉頭片麻痺の発症原因として遺伝性疾患説、呼吸器感染起因説がある。JRA競走馬総研によれば、遺伝による喉頭片麻痺の発症率は23%とされる〔。500㎏を超える大型の牡馬に発症例が多いとの報告もある。 診断は内視鏡検査で行われるが、症状が軽度の場合はトレッドミルを使用した高速走行状態での内視鏡検査が必要な場合もある〔〔。治療に際して最も効果が期待できるとされるのが、開かなくなった小角突起を糸で引っ張りあげて喉頭の入り口を拡げる喉頭形成術であるが、相当数の症例が費用やリスクに見合った結果を出していない〔〔。また、術後には様々な合併症も報告されている〔。一方、最大の成功例はダイワメジャーで、術後に8億円を超える賞金を稼いでいる〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「喘鳴症」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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