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四人称(よにんしょう、よんにんしょう)とは、言語における人称のひとつで、一人称・二人称・三人称以外の何らかの人称を指し、言語によってその指す内容が一定していない。第四人称ともいう。 == 言語における四人称 == === 前出との異同 === 第三者を表す際、談話における出現順あるいは話者からの心理的距離によって2-3種類の使い分けをする言語がある。談話の上で前出の人・物と同じものを指すか異なるものを指すかという点で整理することもできる。 北米アルゴンキン語族の多くは第三者を2種類に分ける。更にブラックフット語・ポタワトミ語では3種類に区別し、談話の最初に現れたもの(三人称)、2番目に現れたもの(四人称)、3番目に現れたもの(五人称)とする(C. C. Uhlenbeckの説)。ブラックフット語では指示詞・名詞接尾辞・動詞人称接尾辞で区別し、名詞接尾辞では-oa(三人称)、-i(四人称)、-iayi(五人称)とする〔亀井孝・河野六郎・千野栄一(編著)『言語学大辞典 第6巻 術語編』「4人称」三省堂、1996年。〕。所有者が三人称なら被所有者は四人称、所有者が四人称なら被所有者は五人称となる。 *oma nina-oa maaxs-i :あれ三 男三 義父四 :(あの男の義父) では、所有者「あの男」が三人称であり、被所有者「義父」は四人称となる。次にこの文章に続く、 *ki otoxkiman-iayi :と 妻五 :(と、(義父の)妻) では、「妻」の所有者が四人称の「義父」の場合、被所有者「妻」は五人称となる。逆に言えば「妻」は五人称で標示されているのでその所有者は四人称の「義父」と解される。もし「あの男」の妻を言う場合には、「あの男」は三人称なので「あの男の妻」は四人称標示になる〔大島稔「ブラックフット語」『言語学大辞典 第3巻』三省堂、1992年。〕。この言語では前出の要素と異なる場合に四人称や五人称を用いる。 一方北米エスキモー・アレウト語族の再帰三人称接尾辞は、かつて四人称と言われていたが、「主文の主語と同じ」ということを表す〔。 アフリカのニジェール・コンゴ語族に属するベクワラ語・バン語・ヨルバ語では、複文にのみ四人称が見られる。ベクワラ語では従属節の主語が主節の主語と異なる場合に四人称の独立代名詞ámín(単数)・ábín(複数)を用いる。一方ヨルバ語では主節の主語と同じ場合に独立代名詞òunを用いる〔。 以上のように、「異なるもの」を有標として四人称標示するのがベクワラ語とアルゴンキン語族であり、「同じもの」を四人称とするのがヨルバ語とエスキモー・アレウト語族である〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「四人称」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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