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因縁解脱(いんねんげだつ)という言葉の意味は、人の持つ悪い因縁を無くしてしまう(解脱する)ということである。 言葉の意味としては、これ以上でも以下でもない。 この言葉を根本仏教系の新興宗教が信者の持つべき目標としている。 この新興宗教では、因縁とは人間の運命を成り立たせるものであるとする。 因とは、結果を生ぜしめる内的な直接原因のこと。縁とは外から因を助ける間接原因(条件)のこと。 これにより一つの結果(運命)が生じると説く。 また、すべての因縁を解脱した人をブッダと呼ぶ。 このような表現は、日本の伝統的な仏教や学問仏教では、あまり見かけないユニークなものである。 因の要素として、次のようなことも言われる。 先祖親類にガンや突然死や交通事故で亡くなる。また、身近に水子や戦没者などがいると、その人々の死に際の念が残る。残った念が、縁のある現世に生きている人間に(死んだ人と)同じような運命を繰り返させる。 先祖に刑罰を受けるような人の怨みをかった人間がいると、その家系の子孫の運命に悪い影響がおよぶ可能性もあるとされる。このことが霊感商法に利用され、高額の祈祷を強要する宗教団体もあるようである。注意が必要である。 悪い因縁を無くすということを因縁解脱といういうこと。 運命というものを原因とこれを助成する縁によって成り立つものとすること。 因縁解脱イコール成仏とすること。 因縁解脱の教えや方法をそれぞれ仏教や仏法 とすること。 因縁解脱を成し遂げた人を仏陀とすること。 これらの用語や概念は 根本仏教系の新興宗教団体が提唱する教義であるが、それまでの仏教にはあまり見られない。因縁解脱とは、単語としての仏教用語を教祖の体験に基づいて表現したもののようである。 すなわち因縁解脱とは根本仏教系の新興宗教団体が、ポピュラーにした用語と思える。 古くは、因縁解脱のことを因縁切りとも言った。 特定の根本仏教系の新興宗教団体では、因縁が運命をつくると考えた。ここでの因縁とは仏教用語である因縁を運命学の星と関連させたものである。そして、不幸な運命を転換して幸福な人生を歩むことを 因縁解脱、または因縁切りと表現した。 さらに因縁解脱という言葉を、人の持つ悪いカルマからの脱出による運命転換、という意味に用いた。 本来”解脱”とは煩悩の束縛から己を解放して 心の平安を得る悟りのことである。(参考)縛るものを離れて自由になること本能に基づく心の動揺(煩悩)に心を縛られている状態からから脱して自由になること。『新・佛教辞典 中村元監修 誠信書房』 因縁と解脱の二つの仏教用語を因縁解脱という四文字熟語にして説いているのは根本仏教系の新興宗教の教団である。 因縁解脱の教義では、業報やカルマ、また、悪い運命の星を転換して、現世に起きる不幸な運命を変えることができると説いた。 しかし、一般的な伝統仏教では悪い運命を転換するというような説き方はしないとされている。一般に、仏教は運命転換などは説いてはいないとされている。 日本の伝統仏教の目的の一例として、仏教とは、自己の煩悩を離れることによって、とらわれのない境地や悟りを得ることであるとの立場がある。 この立場に立てば、因縁解脱という用語を使った教えは、根本仏教系新興宗教の教祖が、自らの宗教体験を四文字熟語として表現したオリジナルなものであると言えよう。 日本の伝統的な仏教には、因縁解脱という表現を使った教義は存在しないか、少ない。ただし、なにをもって「伝統的な仏教」とするかは、別に検討しなければならない。当然のことである。 ■ 根本仏教系の新興宗教教団に見られる因縁解脱の特徴 根本仏教系の新興宗教教団では、解脱すべき(=切ってなくしてしまう)因縁として、次の「因縁の種類」 の項で示したような具体的な不幸な運命の星を提示している。また、これらを切らない(なくさない)と不幸な運命は避けられないとしている。 因縁の成り立ちを2種類に分けて、縦の因縁と横の因縁とに分類している。 先祖から継承されるものを縦の因縁と呼ぶ。 自分の前世に為した悪業の報いとして生じるものを横の因縁と呼ぶ。 縦横の因縁が、交わったところのものが自分であると言う。 通説では、日本の伝統的仏教では先祖の影響は、説かないとされている。 縦の因縁を発展させたものが、1980年頃から根本仏教系の新興宗教教団によって提唱、力説された 霊障である。 霊障とは、ある家系で、不幸な亡くなり方をした先祖の怨念や苦しみの念が特定の子孫に影響を与え、 不幸な運命(因縁)の反復を促すというものである。これを解消するには成仏力という 特殊な能力による解脱供養という供養儀式の申込みが必要であるとする。 一体10万円で戒名を付けると共に、施主にかかわる先祖の怨念を解消解脱させたのち、永代供養を行っているようである。 横の因縁は、自分が前生でなした悪業不徳であるので、滅罪生善の行いや徳を積むことで無くすことができるとしている。 以下編集中 日本の仏教は成立の歴史過程において土着の固有祖霊崇拝の習俗と習合して、本来の 仏教にはない先祖供養が発達した。 == 因縁の種類 == 以下の因縁の種類は根本仏教系の新興宗教が説く運命を因縁に置き換えた時の分類である。 日本の伝統的仏教は、因縁という言葉をつかって以下のような分類をすることはない。根本仏教系新興宗教団体独特のものである。運命学の星の内容を仏教用語を使って表現した根本仏教系の新興宗教教団のオリジナルである。 * 肉体障害の因縁 怪我 手術など、肉体に障害を持つ運命をとなる。 これがさらに強くなると * 横変死の因縁 事故、他殺、自殺のいづれかで亡くなる不幸な運命となる。 * 刑獄の因縁 犯罪などに係わり服役処罰を受ける運命 * 肉親血縁の因縁 肉親同士がお互いを憎しみ合い、争う運命。酷い場合は殺しあうことにもなる。 * 家運衰退の因縁 家の運気が衰退し、活気がなくなる・没落する * 癌の因縁 文字通りガンになる運命 * 循環器系障害の因縁 心臓、肝臓、腎臓など循環器に障害を持つ運命 * 呼吸器系障害の因縁 肺や気道など呼吸器に障害を持つ運命 * 脳障害の因縁 脳に病気や障害を持つ運命 精神病(者)も含まれる * 中途挫折の因縁 ものごと7,8分で挫折する 男性に多い * 夫婦縁障害の因縁 結婚生活が不運である * 後家の因縁 30代くらいには、夫と生死別する * 色情の因縁 男女間の問題で苦しむ 恋愛で、苦労する。 * 運気不定浮沈の因縁 一生根無し草のような人生をあゆむ 路上生活 売春 * 夫(妻)の運気を剋する因縁 配偶者の運気をはなはだしく悪くする * 逆恩の因縁 恩人にはなはだしく迷惑をかけ 孤立する * 財運水の因縁 金は入るがそれ以上に出て行く 無理に貯めると破綻する 運命上の因縁として * 偏業の因縁 特定の職業以外では成功できない 芸能人 水商売 芸術家など * 頭領運の因縁 人の上に立つ運命をもつ * 番頭運の因縁 補佐にまわることにより成功する運命 等がある。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「因縁解脱」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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