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固定結合(こていけつごう、英:anchoring junction)は、脊椎動物に3つある細胞結合(cell junction)の1つで、いろいろな動物組織に存在し、「細胞接着」の代表格である。 == 概要 == 多細胞生物では、血液細胞などの浮遊細胞を除くすべての細胞は、他の細胞あるいは細胞外マトリックスに結合し組織や器官を形成している。生物は、細胞結合を担ういくつかの仕組み(と同時に、それを担う分子)を獲得したことで、単細胞生物から多細胞生物へと進化することができた。しかし、この結合は単に「のり」として細胞を「くっつける」だけではない。1つ1つの細胞が全体の中で機能的に活動できるように、細胞は、細胞結合を通して、外部(他の細胞、細胞外マトリックス)とコミュニケーションするシステムも獲得した。そうでなければ、生物にとって、多細胞体制を構築するありがたみはあまりなかっただろう。 細胞結合(cell junction)では、細胞は、結合する装置として、結合部位に特殊な構造(結合装置)を形成する。固定結合(anchoring junction)でも例外ではない。固定結合では、 接着帯(adhesion belt)や 接着斑(focal adhesion)がある。結合装置では、細胞膜にある細胞接着タンパク質(カドヘリン、インテグリンなど)が接着部位に集まる。細胞外では、他の細胞、あるいは、細胞外マトリックス(基質)に結合する。一方、細部内では、細胞膜裏打ちタンパク質(カテニン、ビンキュリン、α-アクチニンなど)と細胞骨格に結合する。細胞の内側から弾力性の細胞骨格が固定結合を支えることで,組織や器官にかかる機械的なストレスに対応できる。細胞の形は機械的なストレスに抵抗しつつもフレキシブルに変形し、機械的ストレスがなくなれば、元に戻る。細胞がひっぱられても、細胞表面に斑点状に形成された結合装置がちぎれたり、引っこ抜けたりしない。それで、細胞結合は心臓や皮膚の細胞に多い。また,細胞外部からのシグナルを受容して、物理的な変化(細胞の移動、細胞形態の変化など)や化学的な変化(細胞内情報伝達など)をすることが可能となる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「固定結合」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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