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国後島(くなしりとう)は、北海道知床半島の東にあり、千島列島(ロシア語地名:クリル諸島 )の最南に位置する島。ロシア名はクナシル島()、英語表記はKunashir。 島の名前の由来は、アイヌ語の「クンネ・シリ(黒い・島→黒い島)」または「キナ・シリ/キナ・シル(草の・島→草の島)」からであるが、どちらが本当の由来かははっきりとしていない。 この島に先住していたアイヌ人はアイヌ語で「クナシル」と呼んでおり、日本語名もロシア語名も国際標記もこれに起源を持つ。 == 概要 == 面積1489.27 km²〔 国土地理院〕、長さは123kmに及ぶ細長い島で、沖縄本島より大きく、日本では、本土4島を除いて2番目の大きさを持つ島〔国立天文台(編) 平成19年 理科年表 p.565 ISBN 4621077635〕である。 北海道の羅臼町とは島の西で根室海峡(ロシア名:クナシルスキー海峡 )、標津町とは南西で野付水道(ロシア名:イズメナ海峡 )、択捉島とは北東で国後水道(ロシア名:エカチェリーナ海峡 )を隔てている。 また、南東には日本名の該当が無い海峡(ロシア名:南クリリスキー海峡 )を隔てて、色丹島と歯舞群島(ロシア語:マラヤー・クリルスカヤ列島 )が平行している。 島の北東部には、理由は不明だが地図上で東西が逆になっている西ビロク湖(2.86km²)と東ビロク湖(3.52km²)、中部にはニキショロ湖(3.43km²)、古釜布沼、南部には東沸湖(7.74km²)、一菱内湖(2.89km²)、ケラムイ湖(1.60km²)がある。 火山が多数聳える島でもあり、一菱内湖は80℃近い温泉から成り、硫黄の臭いが漂う。また、一部の川からも温泉が流れており、天然の露天風呂となっている場所が存在する。 主な山を北東から並べると次の通り。 * ルルイ岳(海抜1485m、ロシア名:ルルイ岳 ) * 岩山(いわやま、同1189m、ロシア名:スミルノフ) : ルルイ岳の南、爺爺岳の北西に位置する。 * 爺爺岳/爺々岳(ちゃちゃだけ、同1822m、ロシア名:チャチャ火山 ) : ルルイ岳の南東に位置する火山で、アイヌ語では「チャチャ・ヌプリ(お父さん・山→お父さんの山)」と呼ばれていた歴史があり、本島に住むロシア人は親しみを込めて「チャチャ」と呼ぶ。晴れた日には北海道から見える。 : 1812年、1973年、1974年、1975年、1978年、1981年に噴火しており、北海道からは火山灰、噴煙、爆発音が度々観測されている。 * エビカラウス山(同842m) * 摺針山(すりばりやま、同448m) : エビカラウス山の東に位置する。 * 円山(まるやま、同476m) * 羅臼山(らうすやま、同887m、ロシア名:メンデレーエフ火山 ) : 1880年に噴火。 * 小羅臼山(こらうすやま、同800m) * 泊山(とまりやま、同541m、ロシア名:ガラブニノ火山 ) : 1848年に噴火。麓は火山ガスが出ており、一菱内湖はその影響を受けていると思われる。 2006年の島全体の人口6,801人(ロシア統計より)。中心集落である古釜布(ふるかまっぷ、ロシア語地名:ユジノクリリスク=「南千島の町」の意)の2006年の人口は、6,081人。 現在、本島はロシア連邦の実効支配下にあり、ロシアの制度上サハリン州南クリル管区に属している。2012年時点に於いて日本の施政権は及んでいない。本島は日本が返還を要求している「北方領土」の四島のうちの一つで、択捉島に次ぎ二番目に大きく全体の29.6%の面積を占める。 日本の制度上、北海道根室振興局に所属し、国後郡泊村と留夜別村がおかれている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「国後島」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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