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国民主義 : ミニ英和和英辞書
国民主義[こくみん]
=====================================
〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [くに]
 【名詞】 1. country 
国民 : [こくみん]
 【名詞】 1. national 2. people 3. citizen 
: [たみ]
 【名詞】 1. nation 2. people 
民主 : [みんしゅ]
 【名詞】 1. democratic 2. the head of the nation 
: [ぬし, おも]
 【名詞】 1. owner 2. master 3. lover 4. god 
主義 : [しゅぎ]
 【名詞】 1. doctrine 2. rule 3. principle 
: [ぎ]
 【名詞】 1. justice 2. righteousness 3. morality 4. honour 5. honor 

国民主義 ( リダイレクト:ナショナリズム ) : ウィキペディア日本語版
ナショナリズム[ぎ]
ナショナリズム()とは、思想運動の一種。
ナショナリズムは日本では、文脈や立場によって国家主義愛国主義国粋主義民族主義国民主義とも訳されており〔対応する訳語については、その性質上、海外研究者の研究において言及されることはまずない。E.H.カー『ナショナリズムの発展(新版)』(みすず書房、2006年)あるいはB.アンダーソン『増補 想像の共同体』(NTT出版、1997年)の「訳者あとがき」などを参照のこと〕、その一義的な定義は困難である〔丸山眞男は、ナショナリズムとは、ネーションの統一、独立、発展を志向し、推し進めるイデオロギーおよび運動であると一応の定義を与えている(丸山眞男著 『現代政治の思想と行動未來社、2006年新装版、279ページ)。〕。主要な論者のひとりであるアーネスト・ゲルナーは「政治的な単位と文化的あるいは民族的な単位を一致させようとする思想や運動」と定義しており〔ゲルナー、2000年、p.1〕、この定義が完全ではないが議論の出発点としてある程度のコンセンサスを得ている〔姜、2001年、p.5あるいはホブズボーム、2001年、p.10など〕。
== 概説 ==
ナショナリズムには二つの大きな作用があり、文化が共有されると考えられる範囲まで政治的共同体の版図を拡大しようとする作用と、政治的共同体の掌握する領域内に存在する複数の文化を支配的な文化に同化しようとする作用がそれである。前者は19世紀の国民主義運動にその例を見て取ることができ、後者の例は「公定ナショナリズム」としていくつかの「国家」において見出すことができる。
しばしばナショナリズムはパトリオティズム(愛国心、郷土愛)と混同されるが、社会共同体としての「郷土(パトリア)」への愛情であるパトリオティズムという言葉を、近代になって登場したナショナリズムと峻別する意見もある。しかし〔橋川、1968年、p.16〕、「郷土」という言葉を「生まれ育った土地の自然風土」と捉える意味において、「郷土の自然風土」に限定して向けられる愛着は通常、パトリオティズム(愛国心)とは呼ばれない。現在ではネイション(政府の下で共通の文化・言語などを有する国民から成る国家)がパトリオティズムの対象となる場合が多いが、これはむしろゲルナー、スミスアンダーソンらが指摘するように、ゲマインシャフト(地縁・血縁社会)的共同体がゲゼルシャフト(利益社会)であるネイションへと再編成されていったのと軌を一にして、各地域ごとに無数に存在した帰属対象としてのパトリアを、ナショナリズムが文化的同化作用によって、ネイションへと帰属対象を集約していった結果として理解される。
こういったネイションの近代性は、国家主義の立場からしばしば忘れられたり無視されたりしがちであるが、ネイションとナショナリズムの近代性と作為性については、均質なネイションは近代における社会と産業の必要性から生まれたという点で、学問的にはほぼ決着を見ている。ゲルナーとスミスの近代性についての師弟対決は、ネイションが全くの無から発明されたのか、それとも前近代から何らかの遺産を相続しているのか、という点をめぐって行われたのであり、古代・中世においてネイションが存在したのかについての論争ではない。結局のところ、身分の差が歴然としており越境が困難な社会において、あらゆる社会階層を横断する共属感情を形成することは、不可能ではなくともきわめて困難であり、たとえそのような感情が一部で形成されたとしても、それを後世引かれる国境線の内側すべてを覆うほどの広がりを持たせる手段を近代以前の社会は欠いていた〔アンダーソンは出版資本主義を近代に特徴的な要素として挙げ、ゲルナーは国家による教育制度を指摘する。〕。
しかし、このことは必ずしもゲルナーやボブズボームの言うように、ネイションとナショナリズムが近代に無から生み出されたことを意味するわけではない。スミスは、近代以前に存在した歴史や神話を核にしてネイションは生まれたのだとする。スミスは近代以前の身分を横断しなかったり、地理的広がりを持たず、ネイションのような政治単位となりえなかった共同体を「エトニ」と呼び、あるエトニが周辺のエトニを糾合し、自らを基準に同化していった結果成立したのが「ネイション」であるとした。このスミスの理解は、いかに小規模なゲマインシャフト的集団が広範で雑多なゲゼルシャフトに変じたかという点でアンダーソンと相互に補完しあっており〔スミス、1999年およびアンダーソン、1997年参照。〕、現在のナショナリズム論の基本的な考えとなっている。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「ナショナリズム」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Nationalism 」があります。




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