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固有語(こゆうご)とは、借用語(外来語)でない当該言語に固有の語または語彙を指す。日本語では和語(大和言葉)がこれに該当する。日本語の文例では、「わたくしは学校にいく」のうち、借用語は名詞の「学校」だけで、他の「わたくし」(代名詞)「いく」(動詞)「は」「に」(助詞)はいずれも固有語である和語である。 固有語は語彙論、特に借用を論ずるときのキーワードになる概念であるが、「固有性」をどうとらえるかによって、その定義と議論の方向は大きく分かれる。ここでは「客観主義(本質主義)的アプローチ」と「主観主義的アプローチ」に分けて述べる。「固有性」の定義については、歴史学及び文化人類学において、「民族」の定義をめぐる論争の中で早くから焦点となっており、「固有語」概念についてもほぼパラレルに把握することが可能である。 ==客観主義(本質主義)的アプローチ== 客観主義的アプローチは、すべての言語には純粋な「固有性」が客観的に存在するという前提から出発する。語彙はその語源によって「固有語」と「借用語」とに区別することができ、語源の究明は、主には文献批判によって、また副次的には記述された音声言語資料の比較言語学的な分析に基づく内的再構、さらには祖語の構築によって、可能であると考える。 その上で、「固有語」はいわゆる基礎語彙(生活語彙)に、「借用語」は文化語彙(高級語彙・学術語彙)にふりわけられ、「固有語」と「借用語」との共時的な関係と歴史的形成過程が、個別言語ごとに、さらには上層言語(古典言語)と下層言語との関係にも留意しながら、記述される〔例えば「英語やドイツ語の学術用語の多くは古典ギリシア語、ラテン語、フランス語などに由来しており、固有語によるものは多くない」という認定は、英語やドイツ語という個別言語の語彙内部が「固有語」と「借用語」とに分かれているという理解と、古典ギリシア語、ラテン語、フランス語が英語やドイツ語の「上層言語」に位置するという言語間関係についての理解の双方から成り立つ。〕。 客観主義的アプローチは語源の遡及による語彙の客観的分類を自明の前提とする立場に立つため、「固有語」と「借用語」の境界も客観的、かつ固定的に決められると考える。またこれに付随して、借用や言語変化を主として言語内的な(すなわち客観的な)要因によって説明しようとする傾向がある。「(日本語の)漢字にはそれ自体に造語力があるが、和語による造語は音節数が多くなり、冗長になるからできない」といった理解〔井上ひさし『私家版 日本語文法』(新潮文庫、1984年)。ISBN 4101168148 大野晋「国語改革の歴史(戦前)」丸谷才一編『国語改革を批判する』(中公文庫、1999年)ISBN 4122035058 所収。〕がこれにあたる。 このアプローチは、「民族」理論における客観的特徴による定義に対応するが、その後の「民族」理論(及びエスニシティ論)の発展状況と比べると、語彙借用の議論においては現在もなお大きな影響力を持っている。ただし、印欧語比較言語学の発展や日本の江戸期国学に典型的なように、「純粋な」「国民性」概念を成立させ、国民国家の思想的根拠の形成を促す役割を果たした点は指摘しなければならない。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「固有語」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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