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国鉄10系客車(こくてつ10けいきゃくしゃ)は、日本国有鉄道(国鉄)が1955年に開発・試作し、その後量産した軽量構造の客車である。 == 概要 == 10系客車は、1950年代に軽量化設計で世界をリードしていたスイス連邦鉄道(スイス国鉄)の軽量客車(Leichtstahlwagen)の影響を強く受けて設計・開発された。〔スイス連邦鉄道の軽量客車は、1937年に試作車が製造され、1939年より量産が開始された。なお日本で10系客車の試作が開始された1955年の段階で、スイスでは既に1,000両を超える軽量客車が就役していた。〕 既成概念を脱却した革新的な設計の導入により、従来の鉄道車両に比べて格段の軽量化〔三等座席車の場合、ナハ10形900番台が自重23.0tで、量産車でも23.8tに収まった。それ以前の標準型であったスハ43形の自重が33.5tであるから、これと比較して約30%減、換算両数にして約1両減という驚異的な軽量化が実現した。折戸式の客用扉や寝台車通路側の下降窓は、設計陣が欧州視察の際に強く影響された箇所で、是非とも日本で実現したかったものといわれているが、欧州と比較して設計の経験が浅かったため、前者は破損頻発により量産時に見送りとなり、また後者は、雨水や鉄粉の進入を許し、車体腐食を早めることとなった。〕を実現し、輸送力増強や車両性能の向上に著しい効果を上げた。また外装面でも、大型の窓を備えるなどスイス流の軽快かつ明朗なスタイルが導入され、国鉄車両のデザインに新風を吹き込んだ。電車・気動車を含むその後の国鉄車両のほとんどは、この10系客車を基本にした軽量構造を採用しており、後続の旅客車両設計に大きな影響を与えた形式と言える。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「国鉄10系客車」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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