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国鉄185系電車(こくてつ185けいでんしゃ)は、日本国有鉄道(国鉄)が1981年に運用を開始した特急形直流電車である。国鉄で最後に製造した優等列車用電車車両でもある。 特急形車両でありながら通勤通学輸送にも対応させるという、それまでの国鉄にはなかった新しい試みのもとに設計・製造されたことが特徴で〔、首都圏の東海道本線で普通列車と急行列車に使用されていた〔伊藤 (1981) p.41に掲載の当時の153系の運用図表から、『国鉄監修 交通公社の時刻表』1981年8月号 pp.77-82で153系使用の列車を確認すると、平日ダイヤにおいて東京発の153系使用列車は22本設定されている中で急行「伊豆」は4本だけ、土曜ダイヤでは24本中急行は10本、休日ダイヤでは20本中急行は4本しかない(不定期運行の列車を除く)。このような事情から、本項では、当時東海道線で運用されていた153系に関しては「間合い運用」という語句を使用しない。〕153系電車の置き換えのために登場した車両である。1982年には高崎線などで使用されていた165系電車を置き換えるために、耐寒耐雪装備や横軽対策〔信越本線の横川と軽井沢の間を通過するために、車両側に対して講じられた対策のこと。ただし185系の場合、169系や489系のようにEF63形と協調運転を行うものではなく、同区間はEF63形の推進のみを動力とする。〕を施した車両が増備され、1982年までに合計227両が製造された。 1987年の分割民営化時には全車両が東日本旅客鉄道(JR東日本)に承継され、1995年から2002年にかけて全車両が車内外のリニューアルを施され、特急列車や湘南ライナー等を中心に運用されていたが、2014年以降は編成単位で淘汰が開始されている〔。 本項では以下、東海道本線については「東海道線」と表記する。また、文中で使用する編成記号については編成表を参照。 == 登場の経緯 == 1970年代の国鉄東海道線では、「湘南電車」として親しまれた80系電車の後継車両として導入された〔153系が普通列車や急行列車「伊豆」に運用されていた〔〔。しかし、1980年時点で東海道線に運用されていた153系197両のうち160両が製造後19年以上経過しており〔、経年劣化が深刻な状況になっていた。 このため、国鉄東京南鉄道管理局では153系を置き換えるための車両の構想を立案することになった〔。しかし、先に述べたように、東海道線で使用されている153系は普通列車にも運用されており〔、車両の運用効率を向上し、置き換える車両数を抑制するためには、153系と同様に東海道線の通勤用としても使用可能にする必要があった〔。この時点では特急への格上げという考えはなく、あくまで急行「伊豆」の置き換えが命題であった〔。この時点で構想されていた車両仕様は、「普通列車に使用できるように両開き扉を2箇所に配置し、デッキのない転換クロスシート車」というものであった〔。この特徴を備えた車両としては、1979年に京阪神地区に投入された117系電車が存在していたが、その後、通勤需要は考慮するものの、デッキなしでは居住性に問題があると判断され〔、117系電車を設計のベースに置きつつ、デッキの設置や客用扉も片開き1,000mm幅に変更するなど、置き換え用車両のコンセプトがまとめられていった〔。 車両コンセプトがまとめられた後、営業部門から、急行「伊豆」を特急列車に格上げしたいという意向があった〔。このため、新型車両は急行を特急に格上げするための車両として製造することになり〔、車両のカラーリングは斬新なものを導入することになった〔。 こうして、新型車両は国鉄では初めての試みとなる「特急用としても通勤用としても使用できる車両」として登場したのが185系である。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「国鉄185系電車」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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