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8800形は、日本国有鉄道(国鉄)の前身である鉄道院が輸入した、幹線旅客列車牽引用のテンダー式蒸気機関車である。1912年(明治45年)6月に運行が開始された日本初の「特別急行列車」の牽引を務めることにもなった機関車である。 == 概要 == 1911年(明治44年)にドイツのベルリーナ(シュヴァルツコップ)社(Berliner Maschinenbau A.G. = Schwalzkopff)で製造された機関車である。機関車本体のみ12両(製造番号4694 - 4705)が製造され、8800 - 8811と付番された(炭水車は国内製造)。当時、鉄道院工作課長であった島安次郎が、ドイツで蒸気機関車用の過熱器の実用化に成功していることに着目し、輸入したもので、日本初の過熱式機関車である。 当時の日本は日露戦争に勝利し、国際的地位は上がっていたが、極東に位置することから諸外国の理解は低かった。そのため、貿易を振興し国内産業の振興を図るには大きな障害となっており、日本を諸外国に直接見てもらい、理解を深めてもらうための外客誘致は国家的課題となっていた。鉄道院では、1910年に欧亜鉄道連絡協定を結び、シベリア鉄道や満州、朝鮮の鉄道と連絡して、東京 - 下関間に最高の設備と速度をもった特別急行列車の運転が計画された。これの牽引機として使用するための機関車の入札仕様書が作成され、本形式の製造者であるベルリーナ社と同じくドイツのボルジッヒ社、アメリカのアメリカン・ロコモティブ(アルコ)社、イギリスのノース・ブリティッシュ・ロコモティブ社がこれに応じたが、仕様書に忠実に見積もったのはベルリーナ社のみで、他の3社は仕様の変更を要求した。ボルジッヒ社の提案は比較的小規模かつ原計画に優るもので承認は当然であったが、アルコ社の要求は軸配置の変更(2C→2C1)をともなう大規模なものであった。さらに、ノース・ブリティッシュ社の要求は、従来の飽和式のままでという、機関車導入意図の根幹に関わるものであったが、外交上の政治的駆け引き(圧力)もあって、結局前記の4社すべてに発注が行なわれた。 こうして誕生したのが、本形式とボルジッヒ社製の8850形、アルコ社製の8900形、ノース・ブリティッシュ社製の8700形である。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「国鉄8800形蒸気機関車」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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