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国鉄タサ5600形貨車(こくてつタサ5600がたかしゃ)は、かつて日本国有鉄道(国鉄)及び1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化後は日本貨物鉄道(JR貨物)に在籍した私有貨車(タンク車)である。 == 概要 == 本形式は、過酸化水素専用の20t積タンク車として1962年(昭和37年)から1968年(昭和43年)にかけて7ロット17両(タサ5600 - タサ5616)が日立製作所、富士重工業の2社で製作された。 落成時の所有者は、安宅産業、日本パーオキサイド2社であった。夫々の常備駅は、岳南富士岡駅、郡山駅であった。 安宅産業所有車は、1977年(昭和52年)2月26日に東海電化工業へ名義変更された。 日本パーオキサイド所有の内3両(タサ5607 - タサ5609)は、1991年(平成3年)に三菱瓦斯化学へ名義変更され常備駅は、南四日市駅に変更された。 1979年(昭和54年)10月より化成品分類番号「化侵58」(酸化性の物質、侵食性の物質、酸化性物質、侵食性のあるもの)が標記された。 タンク体は、積荷の分解防止のため純アルミニウム(A1070)製、ドーム付きのキセ(外板)なし直胴タイプである。記号番号表記は、特殊標記符号「コ」(全長 12 m 以下)に加え、破損防止の注意喚起のため副記号「ア」を冠し、「アコタサ」と称し、タンク体には「純アルミ」、「連結注意」と標記された。タンク体の長さは8,225mm、内径は1,726mmである。タンク内部には、補強のため皿形の波除け板が4枚設置されている。受台は、強度の低い純アルミニウム製タンクを支えるため、大型である。荷役方式は、積込は液出入管から行い、荷卸しは液出入管と空気加圧による上出し方式である。液出入管と空気管はドームの頂部に設けられ、空気管には異物除去用のフィルターが内蔵されている。両管は落成時には全車S字管を装備していたが、三菱瓦斯化学に名義変更された3両は取り外された。塗色は、アルミニウム地肌の銀色である。 全長は9,800mm、全幅は2,330mm、全高は3,663mm、軸距は5,700mm、自重は14.9t、換算両数は積車3.5、空車1.6である。台車は、ベッテンドルフ式のTR41Cであったが、第一次台車改造によりTR41Dとなった。 2003年(平成15年)3月に最後まで在籍した3両(タサ5607 - タサ5609)が廃車となり形式消滅したと同時に「タサ」車(積載重量20t - 24tのタンク車)の全滅となった。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「国鉄タサ5600形貨車」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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