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開発学(かいはつがく、、、学問として認めない立場からは国際開発論)は、国際関係学の一分野。 国際的な経済格差(いわゆる南北問題)を是正するために、発展途上国の貧困解消の方法や、国家間の開発援助政策を研究する学問である。国際開発学という独自のディシプリンは存在せず、イシューの学問である。この壮大な地球的問題に取り組むため、さまざまな既存の学問によるアプローチがあり、その総体がひとつの「開発学」あるいは「開発研究」を形成している。考えられるアプローチは、一部に例えば以下のようなものがある。 == 国際開発論の変遷 == *第1期:経済開発 *第2期:社会開発・人間開発 *第3期:持続可能な開発(SD:sustainable development) *第4期:人間の安全保障論と開発 国際開発論の登場は、社会科学の中では比較的新しく、第二次世界大戦後と言われている。 冷戦初期に欧州・トルコ・ギリシアに対して行われた経済援助(それぞれマーシャル・プラン、トルーマン・ドクトリン)に「開発政策」の初期形態が見て取れる。重要なことは、開発は「第三世界に対する営為」とは限らない点である。例えば、東欧諸国やロシアなど、欧州にありながらイギリス・フランス・ドイツに比べて後進地域となっている国々に対しては、先進西欧諸国やアメリカ合衆国は開発援助を行ってきた。また、もちろん南半球に集中する多くの国々(特にアフリカ諸国)に対しては、世界銀行・IMFといった国際機関が中心となって開発援助を行ってきた。この段階での重要な国際開発論のテーマは「経済開発」にあった。つまり、「国民1人当たりGDP/GNP/NNP」の増加を目指すなど、ある国のマクロ経済の発展と拡大を目指すことが途上国の開発につながるという考え方である。ここでは開発経済学的視座に根ざした開発政策・金融政策が世界銀行・IMFを中心に採られることになる。 経済開発が進むにつれて、その成果が疑問視される時代に入る。1980年代に入ると、世銀・IMFを中心としたが行き詰まったり、もともと経済的潜在能力は日本と同等とされていたメキシコを始めとするラテンアメリカ諸国は対外累積債務に悩まされるようになって経済的に困窮した。また、1997年にタイバーツを中心に起こったいわゆるアジア金融危機も、経済開発の行き詰まりを象徴する1つの出来事となった。 このころ、開発経済学外部,特に社会学の識者から、「経済開発がうまく進まない、あるいは進行していたものが頓挫してしまうのは、経済発展に必要な社会的インフラの欠乏にある」とする主張から、新たに社会開発という概念が提示され始める。社会制度や共同体形態、道路などの公共財といった社会的インフラを整備することが経済開発のためにも必要とされた。 社会開発の具体的領域は,社会的に教育と保健を充実させることにある。また、国際連合開発計画 (UNDP) が1990年以降発行している「人間開発報告書」のタイトルにも示されているように、人間開発という概念も提示されている。社会開発と人間開発は、ほぼ類似した概念として語法レベルでは用いられている。 一方、開発の裏側にある環境との関係も環境学者とのインターディシプリナリーな研究がなされている。 また、21世紀の戦争主体の変容や国際犯罪、地域紛争、民族紛争、汚職などの問題から、個々の人間をそうした脅威から守る人間の安全保障論からみた国際開発論も登場している。1994年にUNDPがこの概念を世に広く知らしめたが、人々は開発の過程の中でさらされる各種の危険や欠乏から不自由であってはならず、それを保障するのが開発にとっても不可欠であるという思想である。人間の安全保障論に関しては,緒方貞子およびアマルティア・センのUNDPに対する貢献が大きい。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「開発学」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Prodesis 」があります。 スポンサード リンク
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