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地名字音転用例 : ミニ英和和英辞書
地名字音転用例[ちめいじおんてんようれい]
=====================================
〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [ち]
  1. (n,n-suf) earth 
地名 : [ちめい]
 【名詞】 1. place name 
: [な]
 【名詞】 1. name 2. reputation 
名字 : [みょうじ]
 【名詞】 1. surname 2. family name 
: [じ, あざな]
 【名詞】 1. character 2. hand-writing 
字音 : [じおん]
 (n) the Japanese pronunciation of a kanji
: [おと, ね]
  1. (n,n-suf) sound 2. note 
転用 : [てんよう]
  1. (n,vs) diversion 2. putting something to another use 
: [よう]
  1. (n,n-suf) task 2. business 3. use 
用例 : [ようれい]
 【名詞】 1. example 2. illustration 
: [れい]
 【名詞】 1. instance 2. example 3. case 4. precedent 5. experience 6. custom 7. usage 8. parallel 9. illustration 

地名字音転用例 : ウィキペディア日本語版
地名字音転用例[ちめいじおんてんようれい]
地名字音転用例』(ちめいじおんてんようれい)は本居宣長晩年の著作。寛政12年(1800年)、名古屋本町通七丁目永楽家東四郎刊。古代の日本の地名は特に漢字音と読みの不一致が著しいが、『古事記』『万葉集』『六国史』『和名類聚抄』国郡部『延喜式神名帳』から諸例を抜き出し、法則を見出して分類例示したものである。
これらは主に和銅6年(713年好字二字令周辺の政策によって諸国の地名が半ば強引に漢字2字で書き表された結果に由来する。
== 分類 ==
()内に現代的理解を付した。
; ウ韻のカ行への転用(/-ŋ/韻尾への母音付加)
* ウ韻→ガ - 相模(さがむ)、相楽(さがらか)、香美(かゞみ)、伊香(いかゞ)
* ウ韻→ギ - 愛宕(おたぎ)、宕野(たぎの)、余綾(よろぎ)、久良(くらぎ)、美嚢(みなぎ)、当麻(たぎま)、布当(ぬたぎ)
* ウ韻→グ - 望多(うまぐた)、勇礼(いくれ)、香山(かぐやま)
* ウ韻→ゴ - 伊香(いかご)、愛宕(あたご)
; ン韻のマ行への転用(/-m/韻への母音付加)
* ン韻→マ - 伊参(いさま)、男信(なましな)
* ン韻→ミ - 夷灊(いじみ)、安曇(あづみ)、美含(みぐみ)、玖潭(くたみ)、美談(みたみ)、志深(しゞみ)、印南(いなみ)、和蹔(わざみ)、旻楽(みみらく)
* ン韻→メ - 南佐(なめさ)
; ン韻のナ行への通用(/-n/韻尾への母音付加)
* ン韻→ナ - 信濃(しなの)、因幡(いなば)、員弁(ゐなべ)、引佐(いなさ)、雲梯(うなで)、男信(なましな)
* ン韻→ニ - 丹波(たには)、乙訓(おとくに)、遠敷(をにふ)、養訓(やまくに)、難波(なには)
* ン韻→ヌ - 讃岐(さぬき)、散吉(さぬき)、敏馬(みぬめ)、汶売(みぬめ)、珍(ちぬ)
* ン韻→ネ - 雲飛(うねび)
* ン韻→ノ - 信夫(しのぶ)、信太(しのだ)、民太(みのだ)
; ン韻のラ行への転用(/-n/韻尾を/r/として母音付加)
* ン韻→ラ - 讃良(さらゝ)
* ン韻→リ - 播磨(はりま)、平群(へぐり)、八信井(はしりゐ)
* ン韻→ル - 駿河(するが)、群馬(くるま)、敦賀(つるが)、訓覇(くるへ)、訓覓(くるべき)
; 入声フ韻の同行への転用(/-p/韻尾への母音付加)
* フ韻→ハ - 愛甲(あゆかは)、邑楽(おはらき)、雑太(さはだ)、伊雑(いざは)、蘇甲(そかは)、合志(かはし)
* フ韻→ヒ - 揖保(いひほ)、姶羅(あひら)、給黎(きひれ)、邑代(いひしろ)、雑賀(さひか)
* フ韻→ホ - 邑知(おほち)、邑久(おほく)、法吉(ほゝき)
; 入声ツ韻の同行への通用(/-t/韻尾への母音付加)
* ツ韻→タ - 設楽(しだら)、達良(たゝら)、忽美(くたみ)
* ツ韻→チ - 秩父(ちゝぶ)
* ツ韻→テ - 伊達(いだて)
* ツ韻→ト - 乙訓(おとくに)、葛餝(かとしか)、物理(もとろゐ)、佳質(かしと)、益必(やけひと)
; 入声キ韻の同行への通用(/-k/韻尾への母音付加)
* キ韻→カ - 葛餝(かとしか)、色麻(しかま)、餝磨(しかま)
; 入声ク韻の同行への通用(同上)
* ク韻→カ - 美作(みまさか)、相楽(さがらか)、安宿(あすかべ)、各務(かゞみ)、筑摩(つかま)、安積(あさか)、尺度(さかど)、覚志(かゞし)、託羅(たから)、博多(はかた)、伯太(はかた)、阿理莫(ありまか)
* ク韻→キ - 益頭(やきづ)、邑楽(おはらき)、佐伯(さへき)、揖宿(いふすき)、筑湯(つきや)、信楽(しがらき)
* ク韻→ケ - 益必(やけひと)
; イ韻のヤ行への通用(/-i/韻尾を半母音/j/としての母音付加)
* イ韻→ヤ - 拝師(はやし)、拝慈(はやし)、拝志(はやし)
* イ韻→ユ - 愛智(あゆち)、愛甲(あゆかは)
; ア行の同行への通用
* 英虞(あご)、英多(あいた)、英賀(あが)、愛智(えち)、愛宕(おたぎ)、邑楽(おはらき)、邑美(おふみ)、邑知(おほち)、邑久(おほく)
; カ行の同行への通用
* 菊池(くゝち)、菊麻(くゝま)、美含(みぐみ)、忽美(くたみ)、感口(こむく)
; サ行の同行への通用
* 設楽(しだら)、安宿(あすかべ)、宿久(すくゝ)
; タ行の同行への通用
* 筑紫(つくし)、綴喜(つゝき)、筑波(つくは)、安曇(あづみ)、筑摩(つかま)、敦賀(つるが)、筑摩(つくま)、託馬(つくま)、筑夫島(つくぶすま)
; ナ行の同行への通用
* 寧楽(なら)
; ハ行の同行への通用
* 阿拝(あへ)、安倍(あへ)、佐伯(さへき)、訓覇(くるべ)、覇多(?)、多配(たへ)
; マ行の同行への通用
* 相模(さがむ)、各務(かゞみ)、巻向(まきむく)、高向(こむく)
; ヤ行の同行への通用
* 塩冶(やむや)、勇礼(いくれ)
; ラ行の同行への通用
* 等力(とゞろき)
; 雑(くさ/\゛)の転用
* 伯耆(はゝき)、対馬(つしま)、鳳至(ふゝし)〔「希」を「布」に誤った当時の刊本の誤植で、正しくは「ふげし」。ウ韻→ゲに当たる。〕、大伯(おほく)、早良(さはら)、等力(とゞろき)、宇納(うなみ)、漆沼(しゝぬ)、物理(もとろゐ)、賀集(かしを)、志筑(しつな)、甲知(かくち)、考羅(かわら)、新益(にひき)、各羅(かわら)、任那(みまな)
; 韻(ひゞき)の音の字を添へたる例(前音節と同じ母音の付加)
* 紀伊(き)、基肄(き)、渭伊(ゐ)、斐伊(ひ)、毘伊(ひ)、都宇(つ)、由宇(ゆ)、頴娃(え)、弟翳(せ)、宝飫(ほ)、囎唹(そ)、呼唹(を)、斗意(と)、覩唹(と)、都唹(と)
; 字を省ける例
* 武蔵□(むざし)、但□馬(たぢま)、美□作(みまさか)、安宿□(あすかべ)、丹□比(たぢひ)、安八□(あはちま)、登□米(とよめ)、知夫□(ちぶり)、英□太(あがた)〔英の韻尾/-ŋ/への母音付加であり、「ウ→ガ行」と同様の用法である。〕、挙□母(ころも)、都賀□(つがは)、養□訓(やまくに)、信□楽(しがらき)

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「地名字音転用例」の詳細全文を読む




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