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文化圏(ぶんかけん)とは、一定の文化様式によって結びつけられた地域。また一定の文化様式を特定の地域に想定する学術用語。その領域内ではある一定の文化様式が支配的な影響力を持ち、その文化様式によって一定の形式に従った歴史発展がされる。もしくはそのような文化圏を想定することで、地域ごとに独自の歴史発展を提示する。したがって文化圏を想定することで、文化を軸に地域史を構成することが可能となり、文化圏では時間軸を中心にした歴史像を記述をすることが可能である。日本の歴史学では「地域世界」もほぼ同義に使われる。 ==定義と特徴== 「文化圏」の語は、ドイツの民族学者ヴィルヘルム・シュミットの1924年の著作で唱えられた"kulturkreis"の訳語とされる〔岡島昭浩「『漢字文化圏』とは」 『2004-2005年度大阪大学大学院文学研究科共同研究報告書 台湾における日本文学・国語学の新たな可能性』所収。〕。「文化圏」が重要な用語となったのは、20世紀以後のことで比較的最近である。近代のヨーロッパ中心的な歴史認識の限界が指摘されるようになると、ヨーロッパ以外の地域ごとに独自の文化的発展を見る「文化圏」という地域的世界が設定されるようになった。とくに従来「進歩」したヨーロッパの対極として、「停滞」としてのアジア、「未開」のアフリカというような一面的な歴史像がヨーロッパ以外の地域に押しつけられていたが、それらの地域に独自の「文化圏」を設定することで、アジア・アフリカ内の各諸民族・諸国家どうしの文化的相違もより具体的に把握され、独自の歴史発展が想定されるようになった。これは同時にヨーロッパを「文化圏」の一つと位置づけることで相対化することにもつながった。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「文化圏」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Kulturkreis 」があります。 スポンサード リンク
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