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地球ゴマ(ちきゅうゴマ)とは、ジャイロ効果の原理を応用した科学玩具で、株式会社タイガー商会の主力製品であった。 #円盤が高速で回転運動を行っている間は、外部から力が加わらないかぎり回転軸の向きが常に一定不変に保たれる。 #回転軸にいったん外力を加えると、その加えた力とは直角(垂直)の方向へ回転軸が移動する。 独楽(こま)の原理であるこの二つの特性はジャイロ効果と呼ばれる。通常の独楽は、全体が回転しているため、回転を止めずに本体に触ることが難しい。だが地球ゴマは回転する円盤部分と軸が分かれているため、軸を傾けたり、綱渡りをさせたりなどが容易にできるようになっている。 なお、地球ゴマの重力下で支えられている時の運動(画像参照)は、地球の歳差運動によく似ている(地球ゴマは重力により軸を倒す向きに力を受けている。一方、地球の歳差運動は、地球が回転楕円体であるために軸を黄道面に垂直にしようとする向きに力を受けているために起こる)。 ジャイロスコープやそれを応用した船舶や航空機のオートパイロット、船舶や航空機の横揺れを防ぐジャイロスタビライザーの仕組みなど分かりやすく説明できるため、全国の大学、高等専門学校、科学クラブなどで実験教材としても活用されている。 == 概要 == 地球ゴマは一般の独楽とは異なり、回転軸と円盤の周囲を保護枠で覆っている。すべて金属製で、大きさ別に特大サイズNo. A(外枠径63mm、対象年齢12才以上、販売価格2000円)、大サイズNo. B(同54mm、同9才以上、同1600円)、中サイズNo. C(同47mm、同9才以上、同1200円)、小サイズNo. D(同40mm、同6才以上、同1100円)、特小サイズNo. E(同36mm、同6才以上、同900円)と5種類ある。 地球ゴマが誕生したのは1921年。1927年にはアメリカへ輸出、ついで東南アジアやヨーロッパへも輸出され、戦後GHQ統治下ではPX(駐屯地購買部)での販売や輸出が許可されるなど、世界的にその名が知られるところとなった。日本国内では1960年代から1970年代にかけてが最盛期で、露天商による縁日・夜店での実演、テレビCM(YouTubeで映像公開)や雑誌広告などの媒体を通じて全国へ反響が広がっていき、一躍ブレイクした。その人気にあやかろうと宇宙ゴマ、太陽ゴマ、衛星ゴマ、サーカスゴマといった模造品や後発品が当時数多く出回ったものの消えていき、地球ゴマだけは残ってきた。 しかしながら経営者や職人の高齢化および後継者の不在などから、2015年4月をめどにやむなく地球ゴマの生産を終了し廃業することが、2015年2月6日付の中日新聞〔消えゆく懐かしの一コマ 「地球ゴマ」製造社、廃業へ 〕、同2月17日付の日本経済新聞〔「地球ゴマ」生産に幕 名古屋のメーカー、今春廃業 〕、同2月22日付の読売新聞〔「地球ゴマ」歴史に幕…昭和代表する科学玩具 〕、同3月2日付の東京新聞〔さよなら地球ゴマ 後継不足…製造94年で幕 〕、同3月3日付の中央日報〔日本タイガー商会の「地球ゴマ」、94年にわたる生産を中止 〕、同3月17日付の朝日新聞〔「地球ゴマ」生産終了へ 職人の高齢化と後継者不足で 〕、同5月25日付の産経新聞〔「地球ゴマをなくしてはいけない」 誤差0.02ミリ以下の職人技、継承探る 名古屋 〕、同6月12日付の毎日新聞〔余録:はやり廃(すた)りが世の常なのに、基本形を… 〕など各メディアで報じられた。ただし、2016年3月22日付の読売新聞〔「地球ゴマ超える」新玩具 元職人、今夏発売へ 〕の記事によれば、地球ゴマを超える新製品の発売に向けて開発に動き出しているという。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「地球ゴマ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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