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坂 茂(ばん しげる、1957年8月5日-)は、日本の建築家。日本建築家協会会員〔日本建築家協会:JIA会員検索「坂+茂」 〕。ニューヨーク州登録建築士〔http://www.nysed.gov/coms/op001/opsc2a?profcd=03&plicno=028339〕。 アメリカで建築を学び、紙管、コンテナなどを利用した建築や災害支援活動で知られる。1996年吉岡賞、1997年JIA新人賞、2009年日本建築学会賞作品賞、2014年には建築分野の国際的な賞であるプリツカー賞を受賞している。 == 来歴 == 東京都出身。会社員の父と服飾デザイナーの母の下に生まれる。成蹊小学校時代からラグビーを始め、高校では花園での全国大会にも出場。成蹊中学校時代に建築家を志す。高校時代には建築雑誌で見たジョン・ヘイダックやヘイダックが教えるニューヨーククーパー・ユニオンに憧れを抱く〔『紙の建築 行動する』〕〔一青窈 『ふむふむのヒトトキーはじまりの終わり編』 メディアファクトリー 2008年〕。1976年、成蹊高等学校卒業。クーパー・ユニオンを目指して1977年、19歳で渡米。しばらく英語学校に通い、1978年から2年半、南カリフォルニア建築大学(サイアーク、SCI-Arc)で建築を学び、1980年にクーパー・ユニオンに編入。1982年から1983年の1年間、磯崎新アトリエに在籍したあと、クーパーユニオンに戻って1984年に同建築学部を卒業(建築学士号〔所定の実務経験を経ることでアメリカにおける建築士の受験資格が得られ、日本でも所定の実務経験を経ることで一級建築士の受験資格が得られる。〕)。大学卒業後の最初の仕事は、二川幸夫(建築写真家)のアシスタントだった〔坂茂 p.9 - 建築レクチュアシリーズ217、2012年10月10日〕。 マイノリティ、弱者の住宅問題に鋭い関心を寄せ、ルワンダの難民キャンプのためのシェルターを国連難民高等弁務官事務所 (UNHCR) に提案し開発・試作した〔坂茂「紙の建築」、日本記号学会 『文化の仮設性ー建築からマンガまでー』(東海大学出版会、2000年)に収録〕〔「坂茂氏にプリツカー賞、日本人が2年連続受賞<追加情報あり>」 世界各国の被災地で貢献/避難シェルター(ルワンダ) ケンプラッツ 2014/03/25 〕〔COM-ET:淵上正幸のアーキテクト訪問記 / 坂茂氏 / 紙の建築 紙管利用のデザインは難民のシェルターから 〕。 1995年の兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)後の紙のログハウス(仮設住宅)や教会の集会所を特殊加工された「紙(紙管)」で制作〔坂茂氏にプリツカー賞、日本人が2年連続受賞<追加情報あり> 紙の教会 ケンプラッツ 2014/03/25〕。トルコ、インドで起きた地震に際しても仮設住宅の建設を行った。2005年に津波災害を受けたスリランカキリンダ村で復興住宅、2008年に大地震の被害に遭った中国四川省の小学校の仮設校舎〔、2011年の地震で被害を受けたクライストチャーチ大聖堂の仮設教会の建設を提案した。東日本大震災では、体育館などの避難所に避難したものの、ひとつの空間で多くの人々が同居している状態で、プライバシーがまったく無くて苦しんでいるが言いだせない人々のために、紙パイプと布を使いプライバシーを確保する提案(間仕切り〔被災地支援、進化する「紙管」の仮設間仕切り - 日本経済新聞、2011年5月10日〕)をし、各地の役所職員たちを説得してまわり、また仮設住宅の建設、質の向上にもかかわった。女川町で坂茂が提案した海上輸送用のコンテナを使い家具を作り付けにした2-3階建仮設住宅は快適で、期限が来てもそのまま住み続けたいと希望する人々が多いと報じられた〔NHK BS『ASIAN VOICE』2014年5月27日放送 坂茂 被災者を救う"紙の建築"(1) , (2) NHKエコチャンネル 2015年06月閲覧。〕〔〔坂茂氏にプリツカー賞、日本人が2年連続受賞<追加情報あり>東日本大震災でも被災者を支援 〕。 阪神・淡路大震災後に被災地神戸で手がけた「紙の教会」では1995年第41回毎日デザイン賞大賞〔1995/H7 《41st》 〕、第3回関西建築家賞大賞〔関西建築家大賞歴代受賞者及び受賞作品 〕、1997年度JIA新人賞〔JIA新人賞 〕、「家具の家・カーテンウォールの家」で1996年吉岡賞、東日本大震災被災地にて活用された「紙の建築」で平成23年度芸術選奨文部科学大臣賞〔平成23年度芸術選奨 受賞者及び贈賞理由 〕を受賞。 グローバルに問題を考えており、建築資材などをあらかじめ確保しておき、どこかの国で大災害が起きた時にそれを供給するしくみ作りも進めている〔。そうしたことを行うにあたって、ただ慈善や寄付だけに頼るのではなく、通常の経済の循環の中に組み込み継続性を持たせることも進めており、それに関して坂茂が思いついたアイディアは、まず途上国に仮設住宅の工場をつくり、その工場で作られる住宅を、災害の無い時には各国のスラム街の住環境を改善するのに用い、もし災害が起きたらそれを仮設住宅として供給するという方法で、これで、途上国で雇用も作りだしつつ、住環境改善も実現し、災害時には苦しむ人々を救うということもできるというものである〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「坂茂」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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