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埼玉高速鉄道2000系電車(さいたまこうそくてつどう2000けいでんしゃ)は、埼玉高速鉄道の通勤形電車である。 == 概要・車体 == 埼玉高速鉄道線の開業に備えて、開業前年の2000年(平成12年)から2001年(平成13年)にかけて川崎重工業で6両編成10本(計60両)が製造された。ただし、第8編成から第10編成までの3本は、川崎重工業ブランドによる近畿車輛での製造(OEM)である。これらの編成の車内シール式製造銘板は「川崎重工業」になっている〔これは東京都交通局6300形第30 - 33編成と同様である。〕。 本系列は帝都高速度交通営団(現・東京地下鉄)・東京急行電鉄・東京都交通局・埼玉高速鉄道の4社局による直通規格に合わせた仕様であり、ATOやホームドアによるワンマン運転に対応した設計である〔鉄道ジャーナル社「鉄道ジャーナル」2000年2月号新型車両プロフィールガイド「埼玉高速鉄道2000系車両」72頁記事。〕 。 設計に当たっては「すべてのお客様に優しく快適な移動空間の提供をできる車両」・「21世紀に開業を迎える路線にふさわしい清潔で未来感あふれる車両」を目指した〔。2000系という形式称号は、2000年度に開業を迎えることなどに由来する〔鉄道図書刊行会「鉄道ピクトリアル」2001年10月臨時増刊号新車年鑑2001年版「埼玉高速鉄道2000系」記事。〕 。 埼玉高速鉄道では営団地下鉄に工場検査業務を委託することを前提に計画を進めていた。このため、埼玉高速鉄道の車両を営団地下鉄9000系と共通化させるために、1996年(平成8年)8月に両会社間で「埼玉高速線の車両に係わる業務受委託契約(新造車両)」を締結し、営団地下鉄は9000系車両の技術情報を埼玉高速鉄道に提供した〔東京地下鉄「帝都高速度交通営団史」を参照。〕。 前述のとおり車体は営団9000系を基本としており、9000系と同様の大形押出形材を使用したアルミ合金製車体である〔交友社「鉄道ファン」2000年2月号新車ガイド「埼玉高速鉄道2000系」67・68頁記事。〕が、側構体の一部の溶接には摩擦攪拌接合 (FSW) を用いることで外観の見栄え向上を図っている〔。車体外部には埼玉高速鉄道のコーポレートカラーであるブルーとアクセントとしてグリーンのツートンカラーのラインを巻いている〔。前面・側面には同社のシンボルマークである「SR」マークが貼られている。 前面形状は平面であり、フロントガラスには大形の曲面ガラスを使用しており、上部には遮光フィルムが貼られている〔。また、地下線内における非常口貫通式としており、プラグドアが採用されている。下部には排障器(スカート)を設置することでシャープさ、力強さを感じさせるデザインとしている〔。 側面の客用ドアはコストダウンを目的にステンレス製としており、また車体外観のアクセントとしている〔。20m級、片側4扉車体であるが先頭車はワンマン運転機器設置の関係で乗務員室スペースを広くとっており、中間車よりも66cm長くしている〔。 行先表示器は正面・側面ともにLED式である。書体は営団9000系と同じ明朝体である。 また、9000系が電動車 (M) 2両でユニットを構成するのに対し、本系列は電動車と付随車 (T) のMTユニットを構成するのが大きな違いである〔。 2000年9月下旬以降に落成し、メーカーから甲種輸送により営団綾瀬検車区に搬入して整備や構内試運転が行われた〔。その後、11月15日に路線整備が終了したことにより、順次浦和美園車両基地へ回送された〔。 営業運転開始は2001年3月23日からであるが、3月27日までの5日間は、直通運転先の東急目黒線武蔵小杉駅 - 営団南北線赤羽岩淵駅間で営業運転を行い、埼玉高速鉄道線内は乗務員の習熟を兼ねて開業前の線路を乗客を乗せずに運転する方式を取った。このため、この5日間は「赤羽岩淵」の行先表示が見られた。なお、開業後の同線の上り列車は、定期ダイヤではすべて南北線へ直通運転しているため、起点である「赤羽岩淵行」は設定されていない。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「埼玉高速鉄道2000系電車」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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