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塩分濃度(えんぶんのうど、(サリニティ))は水に溶けている塩の量。塩化ナトリウムだけでなく、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、炭酸水素塩などの塩類を含めて言うことが多い。オーストラリアや北アメリカではSalinityの語が土壌に含まれる塩分を指すことも多い。 ==定義== 水中の塩分濃度の指標として、水中に溶けている陰イオンの中で最も濃度が高いハロゲン化合物、特に塩化物の濃度に着目することも多く、これをハリニティ(halinity)と言う。なお、「halo-」は「塩の」「海の」を表す接頭語であり、塩分濃度と同じ意味で使われることも多い。 世界の海水の塩分濃度を色で表すと(冒頭図参照)、同じ塩分濃度の場所が等高線のように現れる。この「等高線」を等塩分線(isohale)と呼ぶ。 塩分濃度は、水に溶解している塩分(正確には溶解している固形物質全て)の量である〔中村泰男 海水の物性と水塊分布 〕。水1リットルに溶けている量を意味する場合と、水1kgに溶けている量を表す場合とがあり、値にそれほど大きな違いは無いが、正確な値が必要な場合にはその区別に注意する必要がある。 海洋学では伝統的に、塩分濃度を海水1キログラムに塩分が何グラム溶けているかで表す(これを絶対塩分という)。つまり、単位はg/kgまたはパーミル(‰)である。(パーミルの単位記号に「ppt」''parts per thousand''を使うことも多いが、現在ではpptは1兆分の1を意味する''parts per trillion''の意味で使われることが多いので注意。)そのほか伝統的には、物理化学では溶媒1キログラムに溶けている溶質が何グラム溶けているか(g/kg 溶媒)、分析化学では溶液1リットルに溶質が何グラム溶けているか(g/L 溶液)で表すことが多かった〔角皆静男 海水の塩分の定義と単位 〕。海洋学では塩分の「分」の文字に「濃度」の意味が含まれていることから「塩分濃度」という言葉を使っておらず、塩分または塩濃度という言葉を使っている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「塩分濃度」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Salinity 」があります。 スポンサード リンク
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