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塩化カリウム(えんかカリウム、potassium chloride)は化学式 KCl で表されるカリウムの塩化物で、結晶格子は塩化ナトリウム型構造をとる。工業的には塩加・塩化加里とも呼称される。 アメリカでは薬物による死刑執行時に使用する薬物としても知られる。 == 化学的性質・用途 == 水溶液中では電離してカリウムイオン (K+) と塩化物イオン (Cl-) になる。味は苦味を伴う塩味。水などの極性溶媒に対し吸熱的に溶解する。 水酸化カリウムと共に、最も一般的なカリウム源として化学工業に用いられる。 工業原料の他、農業資材としてカリウム肥料としても市販されている。 カリウムイオンは体内で、ナトリウムと共に膜電位の形成に寄与している。通常の状態ではカリウムイオン濃度は細胞内で高く、体液(血液も含む)中では低くなるように維持されている。腎疾患や高濃度の静脈内投与により高カリウム血症を引き起こされた場合、不整脈から最悪の場合は心不全にいたり死亡することがある(詳しくは高カリウム血症参照のこと)。そのため医学、獣医学の分野では心停止液としても利用される〔チオペンタール(意識喪失)、筋弛緩剤(呼吸筋の無力化)とともに死刑の執行に使用される(薬殺刑)。ジャック・ケヴォーキアンの自殺装置に使用されたことにより、派生的に多くの積極的安楽死の薬剤の一つとして知られるようになった(ジャック・ケヴォーキアンのタナトロン参照のこと)〕〔動物実験における安楽死法 秋田大学バイオサイエンス教育・研究センター 動物実験部門 〕。 赤外線領域での光線透過率が高く、塩化ナトリウムや臭化カリウムなどと共に赤外分光用の窓や試料の封止材としても使用される。 また水溶液中の電気伝導において陽イオンおよび陰イオンの輸率がほぼ等しいため液間電位が小さく、電気化学測定において塩橋の電解質、pH電極の内部液、電気伝導度測定の校正用標準液などに用いられる。 さらに、ナトリウムによる高血圧などの影響を軽減するために、塩化ナトリウムと混合して食塩に用いられることもある。ただし、塩化カリウム特有の苦味のため、塩化カリウムを混合できる割合は限られている〔59 食塩の代替として塩化カリウムの利用 広島県、2012年8月7日(2016年2月20日閲覧)。〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「塩化カリウム」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Potassium chloride 」があります。 スポンサード リンク
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