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塩析[えんせき] salting out塩析[えんせき]
塩析(えんせき、英語:salting out)は、タンパク質や低分子有機化合物などの溶質が高濃度の塩の溶液には溶解しないという性質を利用し、それらを分離・精製する方法である。タンパク質が沈殿する塩濃度はタンパク質の種類によって異なる。また、この方法はタンパク質の希釈溶液を濃縮するのにも使われる。 == タンパク質の場合 ==
=== 原理 === タンパク質分子中には疎水性アミノ酸と親水性アミノ酸がある。水溶液中では疎水性アミノ酸は通常、親水性アミノ酸によって保護された疎水域を作り、周囲を取り囲む水分子との相互作用(溶媒和と水素結合)によって折り畳まれる。タンパク質の表面が十分に親水性ならばそのタンパク質は水に溶解する。 塩濃度を大きくしたとき水分子のいくつかは塩のイオンによって引きつけられ、タンパク質の帯電した部分との相互作用に割かれる水分子の量が減少する。この結果、タンパク質-タンパク質相互作用は溶媒-溶質相互作用より強くなり、タンパク質分子は疎水性の相互作用によって凝結する。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「塩析」の詳細全文を読む
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