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外国語様アクセント症候群(がいこくごようアクセントしょうこうぐん)は患者が外国語訛りのように聞こえる話しぶりを身につけるという珍しい医学的症状である〔Kurowski KM, Blumstein SE, Alexander M. (1996). "The foreign accent syndrome: a reconsideration, " Brain Lang., 54(1), 1–25.〕。外国語様アクセント症候群は通常脳梗塞によって発症するが〔、頭部の外傷〔、偏頭痛や発達上の問題が原因となることもある。同症状は1907年に初めて報告され〔Marie P. (1907). Présentation de malades atteints d’anarthrie par lésion de l’hémisphère gauche du cerveau. Bulletins et Mémoires Société Médicale des Hopitaux de Paris, 1: 158–160.〕、1941年から2009年までの間に記録例が62例存在する〔。 この症候は音を生成する構想、筋肉運動を協同させる処理に不具合があるものを原因とするものであって、マスメディアのニュース記事は決まって最も近似する地域訛りを特定しようと試みるが、外国語様アクセント症候群の患者が特定の外国語訛りや他の外国語を新しく身に付けるものではない。2010年にはクロアチア語話者が昏睡状態を経た後ドイツ語を流暢に話せるようになったという未確認の報道がなされているが、脳が損傷を受けた後に患者の語学能力が向上したという確たる事例は全く存在しない。子供や兄弟が外国語様アクセント症候群患者から新たな訛りを身につけたという報道事例であれば複数存在する。 == 概要 == 同症候群の患者は、聞き慣れていない人にとって、母語を外国語の訛り(社会言語学的アクセント)で話しているように聞こえる。例えば、アメリカの英語話者が南東部のイギリス英語訛りを話すように聞こえる、或いはイギリス英語を母語とする話者がニューヨークのアメリカ英語訛りで話すように聞こえるといった場合である。しかしながら、オックスフォード大学の研究チームにより、外国語様アクセント症候群の一部の事例では脳の特定されたある部分が損傷していたことが突き止められている。脳の特定部分が各種の言語的機能を司っているため、もし損傷を受ければ音の高低にズレが生じたり、音節を誤って発音することがあり、その結果発語パターンが原因の特定できない変化を起こすではないかと考えられる。一般的に、同症候群患者はこのような訛りを困難なく話すように思われているが、実際には発語障害を持つのと同様の感覚を生ずる。より最近には、外国語様アクセント症候群の一部の症例において、運動神経を司る小脳が決定的に関与している可能性を示す証拠が次々と発見されている。これは、発語パターンの変化が機械的であるが故に原因が特定できないという考え方を支持するものである〔Mariën P., Verhoeven J., Engelborghs, S., Rooker, S., Pickut, B. A., De Deyn, P.P. (2006). A role for the cerebellum in motor speech planning: evidence from foreign accent syndrome. Clinical Neurology and Neurosurgery, 108, 518-522.〕〔Mariën P., Verhoeven J. (2007). Cerebellar involvement in motor speech planning: some further evidence from foreign accent syndrome. Folia Phoniatrica et Logopaedica, 59:4, 210-217.〕。従って、外国語訛りのように感じられるのは、恐らく聞き手の側にパレイドリア効果を生ずるためであろう。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「外国語様アクセント症候群」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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