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大原病 : ミニ英和和英辞書
大原病[やまい]
=====================================
〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [はら, もと]
  1. (n,n-suf,n-t) (1) origin 2. basis 3. foundation
: [やまい]
 【名詞】 1. illness 2. disease 

大原病 ( リダイレクト:野兎病 ) : ウィキペディア日本語版
野兎病[やとびょう]

野兎病(やとびょう)とは、野兎病菌''Francisella tularensis''を原因とする人獣共通感染症ヒトノウサギ(野兎)、プレーリードッグ、野生齧歯類などに感染する。家畜伝染病予防法における届出伝染病、感染症法における四類感染症に指定されている。日本では野兎との接触による感染が多く報告されているためこの名前がある。アメリカ合衆国カリフォルニア州トゥーレアリ郡w:Tulare County, California)で発見されたことからツラレミア (tularemia)、日本での発生事例を報告し研究した医師である大原八郎の名から大原病 (Ohara's disease)〔 野兎病について -横浜市衛生研究所感染症・疫学情報課〕、その他、Francis's disease や rabbit feverとも呼ばれる。症状が重篤化することがあり、特に北米の野兎病菌は毒性が強く、重症化を起こしやすい〔国立感染症研究所学友会編『感染症の事典』249-250頁、朝倉書店 2004年 ISBN 4254300735〕。野兎病菌は極めて感染力が強い菌で、生物兵器としての使用が懸念されており、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)では、もっとも危険とされるカテゴリAに分類されている〔CDC:tularemia 〕。
== 歴史 ==
1837年天保8年)に本間棗軒が著した『瘍科秘録』において、「食兎中毒」と記したものが野兎病のもっとも古い文献上の記録だとされる〔藤田博己「野兎病」モダンメディア 第50巻5号 99-103頁、2004年〕。
1911年に、ユタ州アブに刺されたヒトに原因不明の熱性疾患が発生し、医師のR. A. Pearseが「アブ熱 deer-fly fever」と名付けている。報告当時は原因は不明であったが、後にこれが野兎病と同じものであることが判明した。これがアメリカでの最初の発生報告であったとされる。
1911年、アメリカのカリフォルニア州ツラレ郡で、野生のハタリス(地上に生息するリスの一種)にペスト様の疾患が集団発生し、翌1912年にMcCoyとChapinが原因菌として分離、''Bacterium tularensis''と命名した〔木村哲・喜田宏編『人獣共通感染症』:20.野兎病(丸山総一著)246-250頁、医薬ジャーナル社、2004年 ISBN 475322094X〕。その後、1914年にWherryらがヒトへの感染例を報告した。その後、アメリカ公衆衛生局の医官であったフランシス(Francis)は1919年から野兎病菌の詳細な研究を行った。先のアブ熱だけでなく、アメリカ各地で多くの疾患名で呼ばれていたが、1921年にフランシスは"tularemia"(ツラレミア)という名称に統一することを提唱した。
1925年、アメリカでの研究とは独立に、福島市で開業していた外科医大原八郎が、地域的に流行していた感染症の原因を解明する過程で、感染源と思われるノウサギから菌を分離した。大原は、軍医であり細菌学の知識を持っていた芳賀竹四郎と共同研究でその解析を行い、自分の妻である大原リキの腕に分離した菌を塗抹して実験的に感染させることで、本菌が病原体であることを証明して、「大原・芳賀菌」と名付けた〔吉田眞一、柳雄介編『戸田新細菌学』改訂32版、南山堂、2004年 ISBN 4525160128〕。
その後、大原とフランシスはそれぞれ、お互いが研究している野兎病とツラレミアが同じ病原体による同じ疾患ではないかと考えて共同研究を行い、その結果、1929年に「''B. tularensis''」と「大原・芳賀菌」が同一であることが明らかにされた。1947年、Dorofe'evがフランシスの名にちなんでフランシセラ属という新しい属を提案し、学名を''Francisella tularensis''に改めた。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「野兎病」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Tularemia 」があります。




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