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延坪島砲撃事件(ヨンピョンドほうげきじけん)は、2010年11月23日に大延坪島近海で起きた朝鮮人民軍と韓国軍による砲撃戦と、それを発端とする北朝鮮・韓国間の緊張の高まりなどの一連の事件のことである。 == 概要 == 2010年11月23日14時34分ごろ(日本時間同)、朝鮮人民軍が北方限界線(NLL)を越えた大延坪島に向けて突然、砲弾約170発を発射、90発が海上に落下し、80発が同島に着弾した〔。当時、韓国軍海兵隊延坪部隊第7砲中隊は配備している6門のK9 155mm自走榴弾砲のうち4門を動員して月に一度の陸海合同射撃訓練を行っている最中であった〔〕。部隊の南南西、4.8キロメートル離れた海上に向け、1門15発ずつ計60発を発射し、最後の砲撃を行おうとした4番砲に不発弾が発生した瞬間に北朝鮮の砲弾が部隊を襲った〔。部隊内に着弾した砲弾4発のうち1発は、1番砲の砲台を直撃。もう1発が3番砲の外壁を破壊した〔。訓練後に返却するため砲後部に集めてあった装薬に火が付いて火災が発生し、これにより1番砲と3番砲の2門の電気系統が麻痺した〔。3番砲の火災は鎮火することができ、手動照準に切り替えて応射に参加した〔。砲弾の直撃を受けた1番砲の火災は深刻で応射には加わることができなかった〔。韓国軍は朝鮮人民軍の砲台を目標に80発の対抗射撃を行った。またF-15KとKF-16戦闘機4機ずつを島に向け非常出撃させた。 この事件で韓国の海兵隊員2名、民間人2名が死亡、海兵隊員16名が重軽傷、民間人3名が軽傷を負い山火事や家屋の火災が発生した。住人1,300人には避難命令が出された。韓国軍合同参謀本部は直ちに珍島犬1号(非常事態警報)を発令し、金滉植国務総理も全公務員に対し非常待機命令を発令した。 韓国政府高官は、砲撃は韓国軍の訓練に対する反発との見解を示している。事件発生時に韓国軍は黄海付近で実弾を使った軍事訓練を実施していた。朝鮮人民軍はこれに先立って「我が国の領海に向けて砲撃が行われた場合、直ちに物理的な措置を取る」〔http://www.chosunonline.com/news/20101125000044〕とファックスで通告していたが、韓国軍側はこれを無視して訓練をしていた。 事件の2日前の11月21日に金正日と息子の金正恩(現最高指導者・当時、後継者として有力視されていていた)が、砲弾を発射したケモリ海岸砲基地および茂島基地の砲兵大隊を視察していたとされている。そのため北朝鮮首脳部が実施を直接計画・指示・承認した疑惑が浮上している。なお、2012年2月16日の北朝鮮の労働新聞は、この砲撃は金正恩が指揮していたと発表した。労働新聞は「金正恩領導者の非凡な知略と戦術で敵の挑発は挫折し、延坪島は火の海になった」と伝えている。 11月26日、延坪島で北朝鮮側より6発の砲声が轟いたことが判明。大韓民国国軍関係者は「北朝鮮の訓練ではないか」と推定している。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「延坪島砲撃事件」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Bombardment of Yeonpyeong 」があります。 スポンサード リンク
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