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大村湾(おおむらわん)は、長崎県の中央部に位置する海。佐世保湾を通して五島灘に繋がる。穏やかな波が海岸に打ち寄せる様から「琴の湖」(ことのうみ)の別名があり、これは江戸期の漢学者・頼山陽が呼び始めたものと伝えられる。 ==地理== 南北約26km、東西約11km、面積約321km²の海域で、西側を西彼杵半島、南側を琴の尾岳山麓、東側を多良岳山麓に囲まれ、さらに湾口をハウステンボスのある針尾島が塞ぐ。佐世保湾との繋がりは針尾島西岸の針尾瀬戸(伊ノ浦瀬戸)と東岸の早岐瀬戸だけで、極めて閉鎖的な海域である。 針尾瀬戸の最も狭い所は対岸まで180m、早岐瀬戸のそれは10mほどしかない。2つの瀬戸は外海の潮汐の影響を大きく受けて速い潮流が発生し、針尾瀬戸では複雑な海底地形もあって大規模な渦潮が発生する。サクラも見頃となる3月末頃、西海橋たもとの公園は潮見と花見の観光客で賑わう。激しい自然の営みを垣間見ることができる湾口部とは打って変わって、湾奥部は湖のように穏やかで、エメラルドグリーンの海面が広がる。 湾内には針尾島以外にも島が点在するが、ほとんどは無人島である。針尾島の次に大きいのは箕島(みしま)で、ここには昭和50年(1975年)に長崎空港が開港した。世界初の海上空港で、空港と大村市は約1kmの箕島大橋で繋がる。他には丸く盛り上がった黒島、2つの山が繋がったような二島、さだまさしが所有している詩島などがある。 海岸は東部の各河口域で扇状地が発達するが、他の地域はほとんどリアス式海岸で岩場が多い。主な支湾として小串湾・津水湾・長与湾(長与浦)・時津湾・村松湾・形上湾・大串湾の各湾がある。支湾の内部は波が高くないため護岸も低く、昔ながらの石垣護岸が残っている場所も多い。 南部の長与町堂崎には旧石器時代の遺跡があるが、この当時は氷河期で海水面が低下していたこともあって、大村湾は湾ではなく盆地だったと考えられている。海底の堆積物から、針尾瀬戸から海水が入ったのが約9千年前と推定されている。早岐瀬戸は狭く水深も浅いため、かなり後になって佐世保湾と繋がったと考えられている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「大村湾」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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