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大東信託株式会社(だいとうしんたくかぶしきかいしゃ)とは、日本統治下の台湾において1926年(昭和元年)に設立された、台湾本島人経営の唯一の金融企業である〔矢内原忠雄「帝国主義下の台湾」岩波書店(1988年)106ページ〕。 == 同社設立までの台湾本島人資本家の状況 == 台湾本島人の資本家階級は、多くは土地調査事業と同時に行われた「大租権整理令」にもとづき発行された公債を得たことにより、あるいは政府もしくは有力者の勧説に応じて、或いは資本家的企業の勃興に刺激せられて、その資本を日本人資本家の企業活動に投資した者たちであった。いわば封建的土地資産所有者としての地位より資本家階級としての地位に転換した者たちであった。すなわち自ら企業経営の実権を有するというよりも、内地人資本家に対して従属的な地位に立つにすぎない。しかし、一部に内地人資本家に対し、対抗し競争するものもあらわれるようになった。本大東信託株式会社が代表例である。しかし、本島人が経営の実権を握る企業の設立は内地人資本家及び台湾総督府の喜ぶところではない。そもそも1923年(大正12年)までは、本島人のみの会社設立は台湾総督府令により禁止されていたのである〔矢内原忠雄「帝国主義下の台湾」岩波書店(1988年)98ページ〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「大東信託」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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