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大桑層(おんまそう、Omma Formation)は石川県金沢市から富山県小矢部市にかけて分布する新生代第四紀前期(約1.7-0.8Ma)の地層であり、水酸化鉄(Ⅱ)イオンを含む、細粒砂岩で構成されている〔渡邊嵩大『岩石學序説』(月ヶ丘書房)〕。模式露頭が石川県金沢市大桑町の大桑貝殻橋から大桑橋までの犀川河床まで広がる。 == 概要 == 模式露頭の大桑層は層厚約210mで、岩相・貝化石群集から下部・中部・上部に分けられる。各部はさらに4.1万年周期の地軸の傾きによる氷河性海水準変動に起因する堆積シーケンスの累重からなる。これらの堆積シーケンスは酸素同位体ステージ56から21.3に対比される。典型的な堆積シーケンスは層厚が約7mで、下位より貝化石密集層、淘汰の良い細粒砂岩、泥質細粒~極細粒砂岩、淘汰の良い細粒砂岩の順に重なる。密集層基底の侵食面はラビンメント面で、シーケンス境界、海進面でもある。1つの堆積シーケンスでは寒水系種を主体とする貝化石群集から、暖水系種を主体とする貝化石群集へと変遷し、再び寒水系種を主体とする貝化石群集が現れる。この貝化石群集の変遷は1つの堆積シーケンスの堆積深度は約20-30mから約100-120mまで変化したことを示唆する。 大桑層の貝化石群集の変遷はまた、間氷期ごとに対馬海流が日本海に流入するようになったのが酸素同位体ステージ59 (1.7Ma) からであることを示唆する。これは日本海南方海峡が1.7 Ma に出現したこと、つまり、この時から日本が現在のような島嶼になったことを意味する。現在の対馬海峡より西150kmに位置するチェジュ (済州) 島の化石記録から、南方海峡は、対馬海峡より南に位置し、その形成過程は2 Ma頃に始まったフィリピン海プレートの沈み込み方向の変化に伴う沖縄トラフ北縁部のリフティングに関連すると解釈されている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「大桑層」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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