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大潮 憲司(おおしお けんじ、本名:波多野 兼二(はたの けんじ)、1948年(昭和23年)1月4日 - )は、福岡県八幡市(現・同県北九州市八幡東区)出身で、1970年代から1980年代にかけて活躍した大相撲力士である。現役時代は時津風部屋所属で、最高位は東小結(1978年1月場所)。現役当時の体格は187cm、144kg。得意手は左四つ、寄り、突き。 引退後は、年寄・式守秀五郎(通称・式秀)を長く襲名し、1992年(平成4年)から日本相撲協会を停年(定年。以下同)退職する2013年(平成25年)1月まで式秀部屋の師匠を務めた。 == 来歴・人物 == 中学校在学中に、粂川親方(元前頭1・双ッ龍)の勧誘を受けて時津風部屋へ入門し、1962年1月場所で初土俵を踏んだ。同期の初土俵組には、後の前頭・若吉葉らがいる。 当初から道場のホープと呼ばれながら出世は遅く、何度も幕下上位の壁に阻まれていた。そんな大潮が奮起したきっかけは、祖母と師匠・時津風(元横綱・双葉山)の死である。死そのもの以上に、「紋付も着れないで、出席している自分が情けなかった」〔取的は冠婚葬祭であろうと正装を纏うこと はできず、番付相応の格好をせざるを得ない。〕という思いが奮起の理由となった。〔『相撲』2012年4月号83頁〕その経験を乗り越え、1969年11月場所で十両に昇進し、1971年9月場所で新入幕を果たした。 立ち合いから激しく当たるか突いて出て、左を差して一気に寄る取り口を得意としたが、腰高のため逆転されることも多かった。入幕後しばらくは幕内と十両との往復を繰り返したが、若ノ國(最高位・前頭8枚目)の記録を更新する10回目の入幕となった1976年3月場所からはようやく幕内に定着し、1978年1月場所では最高位となる東小結に昇進した。 足の負傷のため1979年7月場所では幕下まで落ちたが、その後、節制と努力を重ねて幕内まで返り咲いた。当時は家に帰ると、妻が幕内時代よりもさらに良い料理を出してくれることに奮起したという。 以降は二度と三役に復帰できなかったものの、1982年7月場所から5場所連続で横綱・北の湖、大関・隆の里、関脇・若島津のいずれかに勝つなど幕内上位で健闘を見せた。 また1984年3月場所では36歳2ヵ月での再入幕を果たしたが、これは当時、戦後3位の年長再入幕記録であった。同年5月場所を最後に幕内から落ちてからも、十両や幕下上位で相撲を取り続けた。 1988年1月場所後、満40歳で現役を引退。なお、通算出場1891番は全大相撲力士中の第1位、十両在位55場所は歴代1位タイ(他に蜂矢)、幕内昇進13回も歴代1位の記録である。通算勝ち星の964勝は、魁皇の1047勝、千代の富士の1045勝に次ぐ第3位の記録である。また、通算黒星の927敗は、旭天鵬の944敗、寺尾の938敗に次ぐ第3位である。現役在位156場所は、引退時から2008年に栃天晃(元・十両)によって更新されるまで、20年間に亘って歴代1位の記録であった。この他にも、再十両昇進の最年長記録(39歳5ヵ月)を持っている。 古武士を思わせる、揉み上げの長い風貌で人気があり、悲壮感すら漂う立ち合いの後の睨みに風格があった。 引退後は年寄・錣山を経て同・式守秀五郎(式秀)を襲名し、1992年3月に時津風部屋から独立して式秀部屋を創設した。地元・福岡で開催される11月場所(九州場所)では出身地の北九州市に宿舎を構え、2003年には地元後援者によって地方場所では珍しい常設の宿舎が設けられた。場所前後には部屋の弟子を引き連れ、北九州市周辺の福祉施設を慰問に訪れるなど社会貢献にも尽くした。 長男も式秀部屋へ入門して「玉光」の四股名で相撲を取った(最高位は東三段目87枚目)が、2011年1月場所を最後に引退した。2012年には千昇が十両に昇進したが、これが自身が育てた唯一の関取だった。 日本相撲協会では審判委員を長く務め、65歳の誕生日を翌日に控えた2013年1月3日付で停年退職。式秀部屋は現役時代、北の湖部屋(出羽海一門)に所属した元前頭の北桜が継承した。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「大潮憲司」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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