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大統領図書館(だいとうりょう としょかん、)は、アメリカ合衆国大統領が任期中に関与した公務に関する資料や書翰・写真などを保管し、かつ一般に公開している比較的大規模な施設である。所蔵品の内容や目的からすると図書館というよりは退任した大統領の記念館であり、また公文書館としての性格も強い。アメリカ合衆国で普及している施設だが、それ以外の国でこのような施設はほとんど見られない。 == 沿革 == 中世以降のヨーロッパでは戦乱や内紛の度に貴重な公文書が焼失もしくは散逸していた。アメリカでは国家の誕生以来、このような事態を防ぐために公文書の一括管理を行うべきであるという主張があった。しかし実際には初期の合衆国において公文書は政府の機関で各々が保管していた。大統領関連の書類は政府の公文書とみなされず、退任後本人もしくはその親族・友人が個人の所有物として保有するという状況が続いていた。議会図書館や歴史協会に寄贈された資料もあるが、散逸したり廃棄処分となったものもあり、多くの貴重な歴史的資料が失われてしまった。そのため国家あるいは州の機関は、過去の大統領が任期中に関係した公文書の一部を徐々に収集し管理するようになった。 現在のような大統領図書館のシステムを初めて生み出したのは第32代大統領フランクリン・ルーズベルトである。1939年、任期中のルーズベルトは職務関連の書類と個人的な資料を政府に寄贈し、ニューヨーク州ハイドパークにある自分の土地も国に寄贈する約束をした。同時期に大統領の支援者が図書館と博物館の建設費寄付を募るために非営利団体を創立した。ルーズベルトはアメリカ国立公文書記録管理局(通称 NARA)に、大統領書類やほかの歴史的資料を保護し、大統領図書館を運営するよう依頼した。こうして最初の大統領図書館が1941年に開館した。 ルーズベルトの大統領図書館の方針と運営システムは1955年にほぼそのままアメリカ連邦法である大統領図書館法()の基礎案となった。この法律ではより良い資料の保存と一般市民への情報公開のために、大統領が歴史的価値のある自身の書類を政府に寄付することを奨励している。この時点では、まだ大統領関連書類は大統領の私物とみなされていた。1957年に2番目の大統領図書館として、次のトルーマンの大統領図書館が開館した。1962年には、その次のアイゼンハワーの大統領図書館と、まだ存命していたルーズベルトの前任者フーヴァーの大統領図書館が完成している。フーヴァーより前の大統領の資料は、NARAの管轄でなはなく独立した5つの大統領図書館(リスト参照)に、または寄贈先として選ばれることの多かった議会図書館に保管されている可能性が高い。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「大統領図書館」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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