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大越史記全書(Đại Việt sử ký toàn thư)は、ベトナムで編纂された漢文による編年体の歴史書である。 == 成立の過程 == 1479年に黎朝の皇帝である黎聖宗の時代に、呉士連(ゴー・シー・リエン)によって編纂された。1272年に陳朝の(レ・ヴァン・フー)が編纂した『大越史記』、1455年に(ファン・フー・ティエン)が編修した『史記続編』を元にしている。 建国神話から十二使君の乱までを記述した外記全書5巻、968年の丁朝の建国者である丁部領の即位から1427年に明朝の支配が終結するまでの時代を記述した本紀全書10巻の計15巻から成る。呉士連が『大越史記全書』を献上した後、編者不明の『本紀実録』6巻(1428年から1532年)、1665年のによる『本紀続編』3巻(1533年から1662年)が編纂された〔酒井「大越史記全書」『アジア歴史事典』6巻、10頁〕。 1655年に范公著は呉士連が編纂した15巻に『本紀実録』と『本紀続編』の9巻を加えた24巻を『大越史記全書』として編集したが、頒布には至らなかった〔『校合本 大越史記全書』上、9頁〕。1697年(正和18年)に黎僖が『本紀続編』追加1巻(1662年 - 1675年)を加えた25巻を出版、黎僖の正和本が現存する最古の刊本である〔和田「大越史記」『ベトナムの事典』、191頁〕〔『校合本 大越史記全書』上、9-10頁〕。その後も黎朝末まで編纂が続けられ、1675年以後の歴史を記した『』という写本が数種存在する〔川本「大越史記全書」『新版 東南アジアを知る事典』、249頁〕。 正和本、西山朝景盛8年刊本(1800年)、阮朝のフエ覆刻本(1828年以降)、引田利章校訂鉛活字本(1884年)、東洋学文献センター校合本(1984年)の5種が現存する〔。 20世紀末までは引田本が通行本として使われていたが、1972年より陳荊和が校合本の作成に着手した〔『校合本 大越史記全書』上、刊行の辞・まえがき〕。1978年8月、コレージュ・ド・フランス教授ドミエヴィル(戴密微)が所蔵する15冊の完本が最も古い版と判明する〔。ドミエヴィルの完本を元にして1984-86年に東洋学文献センター校合本が出版され、新たな通行本となった〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「大越史記全書」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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