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大阪国際空港(おおさかこくさいくうこう、英:Osaka International Airport)は、大阪市の北西13 kmの大阪府豊中市、同池田市、兵庫県伊丹市にまたがる会社管理空港である。大阪空港(おおさかくうこう)あるいは伊丹空港(いたみくうこう、英:Itami Airport)の通称でも知られる。かつては名実ともに国際空港であったが、現在は日本の国内線の拠点空港(基幹空港)として運用されている。近隣の関西国際空港・神戸空港とともに関西三空港のひとつである。 == 概要 == 敷地は、大阪府の豊中市と池田市及び兵庫県伊丹市の2府県3市にまたがり、空港ターミナル及び事務所は豊中市に、滑走路は池田市と伊丹市にまたがる。、空港ターミナルビル、大阪モノレール線大阪空港駅、エプロン付近で府県・市の境界が複雑に入り組んでおり、各市の飛地も無数に存在する(#空港建設以前を参照)。警察署は大阪府警豊中警察署と兵庫県警伊丹警察署の両者が常駐し、他の旧第1種空港にあるような空港警察署は設置されていない。 郵便は豊中郵便局大阪国際空港内分室が管理している。 大阪市・神戸市・京都市などからなる京阪神都市圏のほぼ中心に位置するために、利便性が高く(#交通を参照)関西圏の国内線の基幹空港として利用されている。また、オフィス街へのアクセスの良さから、特にビジネスマンの需要が高くなっている。国際線は1994年9月3日まで発着していたが、翌9月4日に開港した関西国際空港に移転した後は就航していない。施設規模は、関西国際空港の開港前は関西地方で最も大規模な空港であったが、現在は関西国際空港の方が大きい。2010年3月現在、当空港を利用した国際運航は、中古機体の売却によるフェリーフライトや外国要人の専用機など、非営業用の発着が中心である。定刻運行率は、世界の小規模空港の中でトップの93.85%を誇る〔世界の空港の定刻運航率、羽田と伊丹がトップ CNN(2016年1月7日12時51分配信)2016年1月7日閲覧。〕。 正式名称の大阪国際空港の他に、一般的に大阪空港(おおさかくうこう、英:Osaka Airport)あるいは伊丹空港(いたみくうこう、英:Itami Airport)とも称される。定期国際航空路線は就航していないが、空港法による正式名称には従来どおり「国際」を冠している(2013年現在)〔。 滑走路はクロース・パラレルでA滑走路 (14L/32R, 1,828 m) とB滑走路 (14R/32L, 3,000 m) の長短2本が整備されている。空港周辺では航空機が低空を飛行するため、滑走路の周囲や延長線上などの周辺区域には騒音対策の緩衝緑地などが設けられている。運用時間は、7時から21時(日本標準時)であるが、緊急時には他の空港と同様に臨時延長が認められている。それ以外において、大阪国際空港に21時までに到着できなくなってしまった定期便の同空港への着陸は通例行われていない。大きな遅延などが発生して21時に間に合わない場合は、到着地が関西国際空港に変更(ダイバート)されることがあり、当該便を利用した旅客の多くの帰宅が深夜に及ぶなどの損害が発生する〔ため、大阪国際空港及びその周辺地域活性化促進協議会は、現状の運用時間の制限と遅延便に対して柔軟な対応を求めている。 空港の運営・維持・管理は、2008年までは第一種空港として国の直轄であり、維持費は全額国が負担していた。のちの法律改正により旧・第二種空港相当となり、運営は国が引き続き行うものの、地元自治体も維持費を一部費用負担をするようになった〔空港法を参照のこと。〕〔廃止検討で再注目 老舗・大阪空港の存在価値は? 産経ニュース 2008年7月31日〕。2012年7月1日、関西国際空港と経営統合され、空港の運営・維持・管理は特殊会社の新関西国際空港株式会社に移管された。なお、空港ターミナルビルなどの運営は第三セクターの大阪国際空港ターミナル株式会社が行っている。国が管理運用していた時代では、空港整備特別会計の空港別の財務状況において、数少ない黒字となっていた空港であった。特に、2006年度分の国が報告した空港別の財務状況においては、43億円の黒字を計上していた。この大阪国際空港がうみだす利益は、負債を抱える関西国際空港との統合において、業界関係者によって着目されることになった(#関西国際空港開港後〜現在を参照)〔。 一部の国会議員や地方自治体の首長〔兵庫県知事井戸敏三は大阪国際空港から国際線のチャーター便を運行させるなど、同空港の活用に積極的である(#関西国際空港開港後の国際線を参照)。また、伊丹市市長の藤原保幸も国際線復活を主張している(藤原保幸#大阪国際空港に対する姿勢を参照)。〕、有識者などには、再度の国際化を求める声があるほか、地元商工会議所などの連合からなる団体なども空港の活性化に前向きである。その後の動向を見ると、2010年に東京圏では、大阪国際空港と同じく定期国際線がなかったものの「国際」の文字を冠していた東京国際空港が、再度の本格的な国際化を遂げた。この動きを見て、これらの大阪国際空港周辺の関係者らは、関西国際空港との経営統合による規制緩和で、「大阪国際空港にも再国際化のチャンスがある」と期待を膨らませている。一部マスメディアからも大阪国際空港の再国際化への声があがっており、「大阪国際空港と関西国際空港のそれぞれのポテンシャルを活かすのが肝要であり、都市部に近い大阪国際空港ではビジネス客をターゲットとして国際線を再導入するべきである」と、学識者の見解を引用して産経新聞は論説記事で発表している。 大阪国際空港は航空法上の混雑空港である。2014年夏ダイヤ時点で、その発着回数枠は1日370回までに設定されており、内訳はジェット機枠が300回(うち低騒音ジェット機枠が100回)、プロペラ機(ターボプロップ)枠が70回である。大阪国際空港では、それぞれの枠の機体の輸送能力や空港周辺に与える騒音等の影響を勘案しながら、上記の発着回数制限を規定している。かつては、騒音公害が周辺地域を悩ませていたが、航空機の騒音は大幅に改善され〔、近年は、騒音に関する環境基準は概ね達成されている。1977年以来1日370便枠の内訳はジェット機枠200便・プロペラ機枠170便であったが、これらの騒音の改善なども受けて枠組みが見直されることになった。2013年に低騒音ジェット機枠が新設され〔、以降はプロペラ機枠を順次低騒音ジェット機枠に転換していく予定である。現在はプロペラ機枠の低騒音ジェット機枠への移行の過渡期である。 年間利用客数は、14,101,239人(2013年度)で〔、国内線では関西で最大の空港である〔日本の空港#統計情報参照。〕。定時運航の面でも優れた実績をあげており、2008年1月にフォーブス電子版が発表した世界の空港の効率性に関する番付で、大阪国際空港が「定刻通りに出発できる効率的な空港」第1位に選ばれている。加えて、1日200回以上の発着回数規模の空港を対象としたFlightsStats社の定刻運航賞も受賞している。その一部門である、アジアの主要空港における出発実績賞を2010年に、同じくアジアの地域空港における出発実績賞を2011年に、それぞれ連続受賞した。2010年・2011年ともに、定刻運航賞のすべての部門の受賞空港のなかで、大阪国際空港は最も優秀な定刻出発率を挙げている〔大阪国際空港では、全運航便の95%以上が定刻出発を記録した。〕〔2010年で大阪国際空港の次に優秀な定刻出発率を記録したのは、アジアの地域空港における出発実績賞受賞の宮崎空港であった。2011年に大阪国際空港の次に優秀な定刻出発率を記録したのは、アジアの主要空港における出発実績賞受賞の東京国際空港であった。〕。 マスコットは、飛行機をモチーフにした「そらやん」で、開港75周年を記念して2014年に製作された。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「大阪国際空港」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Osaka International Airport 」があります。 スポンサード リンク
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