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天然氷とは、湖や池などで採取された氷である。 ==概要== 日本において幕末まで氷といえば、天然氷である。氷の作り方には二通りあり、湖や池などで凍結した氷を採取する天然氷と、冷凍機で作る人造氷(機械製氷の氷)である。天然氷は、アメリカのボストン氷や、中川嘉兵衛の函館氷が有名である。世界で初めて天然氷の採氷、蔵氷、販売事業を起こしたのは、米国人で、文化2年(1805年)のことである。この天然氷がアメリカ合衆国ボストンから世界中に輸出され、日本では横浜港に陸揚げされた。輸入品であり高価で、しかも融解率が高いために、国内でも天然氷の製造が始まり、中川嘉兵衛の製氷会社が、函館・五稜郭で採取した氷が横浜まで輸送・販売された。明治5年(1872年)以降は輸入氷を凌駕していく。 天然氷の時代は、明治20年代がピークで、冷凍機の導入と、機械製氷が主流となり、明治30年代以降、天然氷は衰退に向かう。 天然氷の生産拡大に並行して、東京を初めとして都市部に氷問屋が開業していった。用途は鮮魚の冷却や、医療・工業用などで、飲食用途はきわめて少なかった。明治後期から大正にかけて、関東平野や信州の山間部に天然氷の採氷場が多く開設されたが、絹織物の原料、繭の産地と一致していた。繭を倉庫に入れ氷で冷やして、一斉に孵化しないよう調整するための農業用の氷だった。 日本で最初の氷店の誕生は明治2年(1869年)で、横浜・馬車道通り常磐町五丁目において町田房造が氷水店を開業した。氷やアイスクリームを売ったが、たまに立ち寄るのは居留地の外国人だけで、日本人は物珍しそうに見ているだけだったという。〔『横浜沿革史』、昭和45年、有隣堂〕 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「天然氷」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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