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天狗攫い(てんぐさらい)は、神隠しの内、天狗が原因で子供が行方不明となる事象をいう。天狗隠し(てんぐかくし)ともいう。 == 概要 == 江戸時代において、子供が消息を絶つ原因は天狗とされていた。天狗が子供をさらい、数ヶ月から数年の後に元の家へ帰しておくのである〔多田克己 『幻想世界の住人たち IV 日本編』 新紀元社〈Truth in fantasy〉、1990年、14頁。ISBN 978-4-915146-44-2。〕。 天狗攫いから戻って来た子供は、天狗と一緒に空を飛んで日本各地の名所を見物させてもらった、などと話す。到底信じがたいことではあるが、当時としては実際にその場所へ行かなければわからないようなことをその子供が喋ったりするので、その子の言い分を信じるよりほかないということになる。また、天狗から様々な知識や術を教わったとする子供もいたという〔。 また長野県などでは、天狗にさらわれるという噂のある場所では「鯖食った、鯖食った」と唱えるとその難を逃れるといわれた。これは天狗が鯖を嫌いなためであるらしい。ほかの地方でも誰かが山で行方不明になった際、「鯖食った**(名前)」と呼ぶと戻ってきたという話がある〔村上健司監修 宮本幸枝著 『津々浦々「お化け」生息マップ 雪女は東京出身? 九州の河童はちょいワル?』 技術評論社〈大人が楽しむ地図帳〉、2005年、115頁。ISBN 978-4-7741-2451-3。〕。 天狗攫いでよく知られているのは、天狗小僧の異名をとる文政年間の江戸の少年・寅吉である。彼は7歳のとき天狗攫いに遭い、数年後の文政3年(1820年)に江戸に戻って来て人々を驚かせ、自身の異界での体験談をもって国学者・平田篤胤の著書『仙境異聞』の執筆に協力した〔。詳細は平田篤胤の項を参照。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「天狗攫い」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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