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天目茶碗(てんもくぢゃわん)とは、天目釉と呼ばれる鉄釉をかけて焼かれた陶器製の茶碗のこと。 == 概要 == 長石と石灰岩、鉄イオンを原料とする釉薬を使用する。鉄釉を用いて焼かれた陶磁器は中国においては、周の時代に遡るが、本格的な製造は東晋期に現在の浙江省にあった徳清窯で焼かれたものであるとされている。 白磁や青磁と違い、酸化焼成でも還元焼成でも見た目に大差は出ないため黒磁の生産は比較的容易であり、日常用の陶器として各地の窯で焼かれた〔彭丹『中国と茶碗と日本と』小学館 2012年、ISBN 9784093882583 pp.102-110.〕。 宋以後、白茶〔茶葉の種類とは別に、茶道の手法で茶の色を白く点てたと言われる。〕の流行とともに鉄釉をかけ文様を施した茶碗が茶人の間で珍重されるようになり、盛んに制作されるようになった〔。天目茶碗の最初の文献記録は、北宋の文人官僚だった陶穀(903 - 970)が『清異録』に記した建窯産の茶碗に関する記述である。 その頃日本では禅宗が盛んになった鎌倉時代にあたり、中国禅宗の中心であった浙江の天目山(zh)に留学した禅僧が喫茶の習慣とともにこれを日本に持ち帰った事から、鉄釉のかかった茶碗を「天目」と称し、その中でも特に鼈口を有した2段の口造り構造となった天目の茶碗は中の茶の保温に優れたものとして茶道を愛好するものに好まれたために、こうした茶碗を「天目茶碗」と呼んで珍重して、台子点前・貴人点などの重要な茶会などの際にも用いられた。 天目を焼くために用いられる釉薬(鉄質黒釉)は、釉薬の中に含まれている鉄分によって黒く発色する。 鉄分の含有率が1 - 2パーセントならば青磁となり、15パーセント以上なら黒磁となる〔。 従って、鉄分の含有量によって、その色合いが異なり、鉄分が少ない天目は飴釉(あめゆう)、多い天目は柿釉(かきゆう)とも称されている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「天目茶碗」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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