|
===================================== 〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。 ・ 天 : [てん] 【名詞】 1. heaven 2. sky ・ 天秤 : [てんびん] 【名詞】 1. (balance) scales 2. shoulder carrying pole 3. steelyard ・ 秤 : [はかり] 【名詞】 1. scales 2. weighing machine ・ 持つ : [もつ] 1. (v5t) (1) to hold 2. to carry 3. (2) to possess ・ 女 : [じょ] 【名詞】 1. woman 2. girl 3. daughter
『天秤を持つ女』(てんびんをもつおんな、、)は、オランダ黄金時代の画家ヨハネス・フェルメールが1662年から1663年ごろに描いた絵画。キャンバスに油彩で描かれた作品で、ワシントンD.C.のナショナル・ギャラリー・オブ・アートが所蔵している。 この作品は『金を量る女』と呼ばれていたこともあったが、詳細な調査の結果、女性が持つ天秤には何も乗せられていないことが分かった。この作品が持つとされる主題や寓意にはさまざまな説があり、女性が象徴しているものも聖性と世俗性の二説に大きくわかれている。 == 主題 == 『天秤を持つ女』には、真珠の首飾りや金細工がこぼれ出している宝石箱が置かれたテーブルを前にして、空の天秤を持って立つ若い女性を描かれている。前景左側には鏡、その下の寄せられた青い布、そして画面左上には金色のカーテンに隠れた、明りをもたらす窓が表現されている。背景の壁には高い位置で両手を広げるキリストを描いた「最後の審判」の絵画がかけられている〔Huerta (2005), p. 54.〕。描かれている女性はフェルメールの妻カタリーナをモデルとしているとされる〔Walther and Suckale (2002), p. 332.〕。 ロベルト・ウエルタの著作『フェルメールとプラトン、絵画のイデア (''Vermeer and Plato: Painting the Ideal'' )』(2005)によると、描かれているモチーフはさまざまな「聖なる真理あるいは神の裁きとしてのヴァニタスであり、宗教的救済と平衡で内省的な暮らしをもたらすもの」であるとしている〔。また、秤を持つ女性は自身の価値を量っているとする説や、『マタイによる福音書』13:45-46 の「高価な真珠のたとえ話」から、自身とキリストの振る舞いを比べようとしているという説もある〔。ジョン・マイケル・モンティアス (:en:John Michael Montias) らのように、この女性は「胎児の魂を量る象徴」であり、聖母マリアを意味すると主張する美術史家もいる〔Montias (1991), p. 191.〕〔Kenner (2006), p. 56.〕。さらに、この女性は自身の人間性を量っており、「最後の審判」と並べることによって、女性は現世の財宝よりも天界の宝物を重要視すべきであることを示唆しているという説を唱える研究者もいる〔Roskill (1989), p. 148.〕。この観点からすると、壁に掛けられた鏡は、女性が欲しがるものは空しいヴァニタスにすぎないという考えの裏付けとなるかもしれない〔Carroll and Stewart (2003), p. 61.〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「天秤を持つ女」の詳細全文を読む スポンサード リンク
|