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『失われた週末』(うしなわれたしゅうまつ、''The Lost Weekend'')は、1945年のアメリカ合衆国の映画。パラマウント映画作品。 第18回(1945年)のアカデミー作品賞、アカデミー監督賞(ビリー・ワイルダー)、アカデミー主演男優賞(レイ・ミランド)、アカデミー脚本賞(脚色部門:ビリー・ワイルダー、チャールズ・ブラケット)を獲得した作品である。 この作品は、戦前ドイツから渡ったシナリオ・ライター出身のビリー・ワイルダー監督が、幻覚におびえるアルコール中毒の男の恐怖と苦悶を描いた作品である。チャールズ・R・ジャクソンの原作小説をもとに、ワイルダーとは良きパートナーだったチャールズ・ブラケットと共に脚本を書き、ブラケットが制作したものである。鋭い感覚を活かした独特の映像による心理描写、そして、テルミンを映画音楽において初めて使用したミクロス・ロージャの音楽も観客に異常な緊張感を与え、スリリングでさえもある。 == ストーリー == 最初にニューヨークの情景、カメラがパンするとアパートの窓にぶらさげた酒ビンをとらえ、中の住人を映し出す。 主人公ドン・バーナム(レイ・ミランド)は、33歳で売れない小説を書いているが、今やひどいアルコール中毒である。兄ウィク(フィリップ・テリー)と恋人のヘレン(ジェーン・ワイマン)が八方手を尽くすがどうにもならない。 今度の週末も兄ウィクは弟を旅行に連れ出して酒を忘れさせようとする。しかし、兄とヘレンを音楽会へ送り出し、その間に酒を飲もうとするが、部屋にも一滴もない。掃除婦の給料を横取りして、なじみのナット(ハワード・ダ・シルヴァ)の酒場に行く。 ここから、酒を求めて彷徨う描写が始まるが、時々フラッシュバックでヘレンとの関係が示される。彼女は3年前に知り合って以来、彼の酒癖を直すため虚しい努力をしてきたのである。再び現在に戻り、ドンは酒を買って家へ帰り小説を書き始めるが、酒が無くなると動きがとれない。持ち金は全て使い尽くし、近所のレストランへ行き、ふと隣の女のハンドバッグに手をかけるが、見つかって店から放り出される。 最後の手段で、命から二番目に大切なタイプライターを質に入れようとするが、ユダヤ人の祭日で休業。仕方なく顔見知りのウエイトレスのグロリア(ドリス・ドーリング)から5ドル借りるが、気絶してしまう。 気がつくとアルコール中毒専門の病棟であった。強迫観念に襲われて逃げ出し、アパートへ帰るが、ここでも幻覚に襲われて苦しむ。そして遂に訪ねてきたヘレンのコートを質に入れピストルと取り替え自殺しようとする。しかし、ヘレンの愛に留められ、今度こそは更生しようと心に誓った。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「失われた週末」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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