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奉行(ぶぎょう)とは、平安時代から江戸時代にかけての武家における職名の一つ。奉行人(ぶぎょうにん)ともいい、職務を行う役所を奉行所(ぶぎょうしょ)という。 == 概要 == 元来、上司からの命令を奉じてそのことを執り行うことを「奉行する」といい、動詞であった。その後、その担当者のことを言うようになった。 律令法において、命令及びその文書は上位の機関(官司)が口頭または文書にて命令を発し(「宣」)、下位の機関(官司)がそれを受けた(「奉」)上でその内容を施行する(「行」)するものとされていた。ここにおける“施行”とは現代の法律用語とはやや異なり、命令の内容を下位の機関(官司)の担当者などに周知させるという意味で用いられていた。例えば、符などの命令文書が届けられた場合には正文(第三者に渡すなどして手元に残らない場合には案文などの控え・写しの文書)に下位の機関(官司)に属する四等官らが文書の受理(奉)と内容の承知(行)、すなわち奉行した旨の署判を行ったのであった〔渡辺滋『日本古代文書研究』思文閣出版、2014年、pp39-62〕。 平安時代、公事や宮中行事を司る臨時の職として定められたのが初見であり、当初は責任者である公卿以下の官人を指したが、後には実務を担当する蔵人・弁官・外記などを指すようになった。鎌倉幕府成立以降は、幕府、守護、国人領主の家政を司る職掌のひとつとして定められた。幕府や守護大名が定める奉行職は中堅幹部や吏僚としての性質が強かったが、国人領主における奉行職の場合は主に領主を補佐し、家政を総覧する宿老や家老級の地位を指す場合が多い。江戸時代は、幕府をもとより、大名の領国支配においても、江戸時代中期以降、藩と称されるような官僚制的な性質の強い統治機構を形成するようになり、奉行は幕府や大名家において上級幹部から下級幹部に至るまで、その職名に多く採用されることとなった。一般には奉行という言葉は重臣というイメージだが、赤穂浪士の討ち入りメンバーに20石取の奉行職が多数含まれているように、実際には担当官程度の意味合いで、軽輩の武士がこの職名に任じされることもしばしばあった。 江戸時代においては通常、部署により「町奉行」や「作事奉行」の様に「○○奉行」という使い方をするが、家老補佐役もしくは家老相当職に単に「奉行」と称する加判級の役職がある藩も少なくない。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「奉行」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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