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イングランドの妻売り(つまうり、wife selling)、または売妻(ばいさい)とは、不本意な結婚を夫婦同士の合意によって終わらせるための手段であり、おそらく17世紀後半になって離婚が裕福な人間以外には事実上不可能になり始まった習慣である。売られる妻が首や腕、腰に縄ひもをかけられ街を練り歩いた後に、夫がまわりに集まった人々を相手に競売をおこない、高値をつけた人間が落札する。売妻はトマス・ハーディの「キャスターブリッジの市長」のテーマにもなっている。この小説の主人公は物語の冒頭で妻を売り、死ぬまでそれに悩んだあげく、ついには破滅してしまう。 この風習には法的な根拠はまったくなく、特に19世紀半ば以降はしばしば騒動が持ちあがりさえしていたが、当局の態度はあいまいなままだった。少なくとも19世紀はじめには、ある治安判事が自分には妻の売買をやめさせる権限がないという考えを述べた記録が残っているし、救貧官が夫に作業所で働いて家庭を維持するよりもまず妻を売るように命じる判例などもみつかっている。 形をかえながらもイングランドにおける売妻は20世紀はじめまで続けられていた。法学者で歴史家のジェイムズ・ブライスが1901年に書いている文章によれば、妻売りは当時も行われることがたびたびあったという。イングランドで最後の妻売りが行われた例として、1913年にリーズの警察裁判所で証言をしたある女性が、自分は夫の同僚に1ポンドで売られたと語っている審理がある。 == 法的な背景 == 儀式としての売妻は「つくられた慣習」であり17世紀の終わりごろに起源を持つと考えられるが、1302年にはすでに「証書を作成して他の男に妻を譲渡した」という人間の記録がみつかる。時代が下り新聞が普及していくため、18世紀の後半ごろから実際の売妻についての文章にあたるのはさらに容易になる.。20世紀の作家であるコートニー・ケニーの言葉を借りれば、このしきたりは「起源ははるか昔にもつことは明らかな、たいへんに深く根づいた慣習である」。1901年に書かれた妻売りを題材にした文章のなかで、ジェイムズ・ブライスは「この手の権利は我々の法律の文言には影も形もみあたらない」といっているが、一方で「イングランドの下層階級ではいまだにこの奇妙な妻売りというならわしが行われることがあるということはみんなが見聞きしている」とも述べている.。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「妻売り」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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