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===================================== 〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。 ・ 対 : [つい] 【名詞】 1. pair 2. couple 3. set ・ 対象 : [たいしょう] 【名詞】 1. target 2. object (of worship, study, etc) 3. subject (of taxation, etc) ・ 象 : [ぞう] 【名詞】 1. elephant ・ 終 : [おわり] (n) the end
数学の抽象的な分野である圏論において、圏 の始対象()は、 の任意の対象 ''X'' にたいしてちょうど1つの射 ''I'' → ''X'' が存在するような の対象 ''I'' である。 その双対概念は終対象(、terminal element とも呼ばれる)である。''T'' が終対象であるとは、 のすべての対象 ''X'' に対してただ1つの射 ''X'' → ''T'' が存在することである。始対象はまた coterminal (余終)あるいは universal (普遍)とも呼ばれ、終対象はまた final とも呼ばれる。 始対象でも終対象でもあるような対象は零対象(zero object)あるいはヌル対象(null object)と呼ばれる。点付き圏 (pointed category) は零対象をもった圏である。 == 例 == * 空集合は集合の圏 において唯一の始対象である。すべての一元集合はこの圏の終対象である。零対象は存在しない。 * 同様に、空位相空間は位相空間の圏 において唯一の始対象である。1点からなる空間はこの圏の終対象である。 * において、空集合は唯一の零対象である。 * 空でない集合の圏において、始対象は存在しない。一元集合は始対象でない。任意の空でない集合は一元集合からの関数が存在するが、この関数は一般には一意でない。 * の圏(対象はある1点が指定された空でない集合で、 から への射は であるような関数 ) において、すべての一元集合は零対象である。同様に、基点付き位相空間の圏 において、すべての一元集合は零対象である。 * 半群の圏 において、は唯一の始対象であり、は終対象である。零対象は存在しない。しかしながら、モノイドからなる部分圏 においては、すべての自明なモノイド(単位元のみからなるもの)は零対象である。 * において、任意の自明群は零対象である。以下の圏に対しても零対象が存在する。 、 (零環)、 、 。詳細は :en:zero object (algebra) を見よ。これは用語 "zero object" の由来である。 * 単位的環と単位的環準同型のなす において、有理整数環 は始対象である。ただ1つの元 からなる零環は終対象である。 * においては、始対象も終対象も存在しない。しかしながら、標数 の体のなす部分圏において、標数 の素体は始対象をなす。 * 任意の 半順序集合 は圏として解釈できる。対象は の元であり、 から へのただ1つの射が存在することと が同値である。この圏が始対象をもつことと が最小元をもつことは同値である。圏が終対象をもつことと が最大元をもつことは同値である。 * すべてのモノイドはただ1つの対象をもった圏として考えることができる。この意味で、各モノイドは1つの対象と自身への特定の射の集まりからなる圏である。この1つの対象は、モノイドが自明であるときは始対象かつ終対象だが、そうでなければ、始対象でも終対象でもない。 * の圏において、頂点も辺も含まない空グラフは始対象である。が許されていれば、1つの頂点と1つのループからなるグラフが終対象である。単純グラフの圏は終対象をもたない。 * 同様に、関手を射とするは空圏を始対象としてもち圏 1 (ただ1つの対象と射からなる圏)を終対象としてもつ。 * 任意の位相空間 は開集合を対象としてとり射を次のようにとることで圏と見ることができる。ただ1つの射が2つの開集合 と の間に存在することと が同値である。空集合がこの圏の始対象であり が終対象である。これは上で述べた「半順序集合」の特別な場合である。 ととればよい。 * が位相空間であり(上記のように圏と見なす) がであれば、自然変換を射とすることで、 から へのすべてのからなる圏を作ることができる。この圏は 「 に値を持つ 上の前層の圏」と呼ばれる。 が始対象 をもてば、すべての開集合を に送る定値関手は前層の圏における始対象である。同様に、 が終対象をもてば、対応する定値関手が終前層となる。 * スキームの圏において、整数環の素スペクトル Spec(Z) は終対象である。空スキーム(零環の素スペクトルに等しい)は始対象である。 * アーベル群の準同型 を固定すれば、すべてのペア ただし はアーベル群で は群準同型で となるようなものからなる圏 を考えることができる。ペア からペア への射は という性質をもった群準同型 として定義される。 の核はこの圏の終対象である。これは核の普遍性の言い直しに過ぎない。類似の構成によって、 の余核 もある適切な圏の始対象と見ることができる。 * 代数的モデルの解釈の圏において、始対象は始代数、つまりモデルが許すのと同じだけたくさんの異なる対象を提供しそれより多くは提供しない解釈、である。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「始対象と終対象」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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