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媒剤(ばいざい)は、絵具やインクの色素を基底材に押し広げる成分である、展色材(てんしょくざい)〔『絵画技術入門―テンペラ絵具と油絵具による混合技法 (新技法シリーズ) 』 佐藤 一郎 著 美術出版社 1988.11 ISBN 4568321468 ISBN 978-4568321463〕、ビークル(vehicle)。更には、水〔やターペンタイン〔『大辞林 第二版』〕など、展色材ではない溶剤単独のものを指す場合もある。文献によってはメディウム(medium)の訳語としているが、異なる説明をする文献もある〔『絵具材料ハンドブック』 ホルベイン工業技術部編 中央公論美術出版社 1997.4(新装普及版) ISBN 4805502878〕。近似の語に媒材があるが、こちらも異なる概念として説明する文献〔〔『絵画技術全書』 クルト・ヴェールテ(Kurt Wehlte) 著 ゲルマール・ヴェールテ(Germar Wehlte) 著 佐藤一郎 監修翻訳 戸川英夫 訳 真鍋 千絵 訳 美術出版社 1993.03 ISBN 4568300460〕がある。 == 主な媒剤の種類 == 絵具に使われる媒剤としては以下のようなものがある。 ===溶剤=== : 油彩のターペンタインや水 ===溶剤の蒸発で乾燥するもの=== : 日本画の膠水、水彩のアラビアゴム水溶液、溶剤型アクリル絵具の展色材、水性アクリル絵具のアクリルエマルション、ダンマル樹脂 () 、マスチック樹脂 () 、コーパル樹脂 () などの樹脂溶液。 ===溶剤の蒸発と化学的な変化で乾燥するもの=== : テンペラの乳濁液など。 ===酸化重合で乾燥するもの=== : 油彩画の乾性油、アルキド樹脂など。 ===熱可塑性によるもの=== : 熱によって融解した状態で塗られ、冷えて固まるもの。エンカウスティック(蝋画)に用いられる蝋。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「媒剤」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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