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学生鞄(がくせいかばん)とは、日本の学生が通学用に用いる鞄のことをいい、スクールバッグ、スクバ、制カバン、学バンなどとも呼ばれる。ランドセルなど小学生用のものや大学生が使うものは通常含まれず、中高生が使用するものを主に言う。狭義には革製の手提げ鞄(抱鞄(かかえかばん)とも呼ばれる。詳細は鞄#鞄の種類を参照。以降、本稿では単に「革製の手提げ鞄」という。)を指し、この場合スクールバッグとは呼ばれないことが多い。 校章入りの学生鞄の使用などが校則によって指定されている〔坂本秀夫『こんな校則あんな拘束』(朝日新聞社、1992年、p44-45)では、合成皮革の学生用の鞄、補助鞄としてナップサック、ポケットバッグと、第三カバンまで指定されている例が挙げられている。少なくとも「第二かばんまで指定する例は多」く、「第一鞄は握り手一つの古典的な学生かばんか、男子の場合、布製の肩かけかばん。『肩かけかばんはけさにかけて歩行する。極端に長くしたり短くしない……(後略)』」など持ち方も指定される例もある。ただし、現在はこれよりも緩和されているものと思われる。〕場合から、全くの自由とされている場合まで幅がある。他の校則と同様、中学校の方が高等学校より厳しく指定されている。制服などと同様に、生徒がオリジナリティや個性をアピールする時にアレンジやカスタマイズされる対象となり、ファッション性を持つ。 また、学生鞄の補助的に用いられる鞄を補助鞄、サブバッグなどと呼ぶ。これも学校指定のものと、生徒が自主的に選んで使うものがある。過去にはマジソンバッグが流行した。また、有名ブランドショップで購入商品を入れられる紙袋(紙製とは限らない)を継続使用することも流行した〔「ショップの袋 色柄形にバリエーション(ウチらのはやりモン)」『朝日新聞』2003年7月6日、朝刊、29面。〕。 == 流行やバリエーション == 学生鞄は、明治14年ごろから使用され、ズック製の肩かけのものが主流であった。昭和30年以降になると、まだ肩掛け鞄も多く混在していたものの、主流は革製の手提げ鞄となっていった。当初は、天然皮革による手提げ鞄であったが、高度成長期に倉敷レーヨン(現在:クラレ)が人工皮革クラリーノを開発して以降、人工比革による手提げ鞄が普及していくこととなった〔株式会社小山鞄製 「学生鞄の歴史」 及びアトナ商会「日本のスクールバッグの歴史」 から〕。 しかし、1990年代に入ってからはボストンバッグ型の鞄などを指定にする学校や、独自のバッグを指定するところが多く現れるようになり、さらに自由化する学校も多くなった。〔富山県の例を示す。「手提げカバンからリュック型へ。富山市内の中学生の通学スタイルが、ここ数年で変わってきた。かつて、手提げカバンは学校が指定、義務付けていたが、持ち物の『自由化』傾向とともに少数派に。」このような趨勢は富山県にとどまらず全国的なものと思われる。(「手提げ・肩かけ…カバン『自由化』で中学生は(リポート富山)」『朝日新聞』1998年4月3日、朝刊、富山面。「聞蔵IIビジュアル」にて閲覧。)〕自由化された学校では、他校指定や他校の名称や校章が記されたナイロン製のボストンバッグが一部流行している〔秋田県で、東京の高校のスクールバッグが人気があると報道する記事がある。また、東京のスクールバッグを販売する秋田のリサイクルショップの店主は「芯を抜いたり、洗濯して、使い込んだ感じを出してから使用するのだそうです」と語っている。(「ブランド感覚、中高生に人気 東京のスクールバッグ」『朝日新聞』2006年2月18日、朝刊、秋田全県・2地方面、p30)〕。3wayバッグ、デイバッグ、トートバッグ、リュックサックなど、学生鞄以外の用途でも使われる鞄を使用する生徒も多い。 現在では革製の手提げ鞄を指定している学校やこれを持つ学生は、かなり少数のものになっており、衰退傾向にある〔高知新聞ニュース「学生かばん今は昔… 主役ザックに交代」 から。記事中には、「清和女子中高は『(生徒たちが)かばんをぺちゃんこにするので、機能を果たしていない』などを理由に、5年ほど前にナイロン製手提げバッグ(約450グラム)に移行」とあるように、後述する潰し鞄の流行への対策で革製の手提げ鞄から転換するところもある。これは、逆説的に潰し鞄の流行の大きさを示す一つの例ともいえる。〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「学生鞄」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Satchel 」があります。 スポンサード リンク
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