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定山渓鉄道ED500形電気機関車(じょうざんけいてつどうED500がたでんききかんしゃ)は、定山渓鉄道(現、じょうてつ)が1957年(昭和32年)に新製した直流用電気機関車である〔『譲渡車両 今昔』 pp.58 - 59〕。 その後、1969年(昭和44年)に長野電鉄へ譲渡され同社ED5100形と改称〔、さらに1979年(昭和54年)には越後交通へ譲渡され、長野電鉄在籍当時の形式・車両番号(以下「車番」)のまま運用された〔。 == 概要 == 1918年(大正7年)10月〔「私鉄車両めぐり 第10分冊 定山渓鉄道」(1969) pp.11 - 12〕に非電化路線として開業した定山渓鉄道線は、1929年(昭和4年)10月〔に架線電圧1,500V規格によって電化され、旅客運輸が従来の蒸気機関車牽引による客車列車から電車に切り替えられたが〔、貨物輸送については開業当初から戦後に至るまで蒸気機関車牽引列車によって運行されていた〔「私鉄車両めぐり 第10分冊 定山渓鉄道」(1969) p.13〕。 1955年(昭和30年)頃より、沿線を流れる豊平川上流においてダム(豊平峡ダム)の建設が計画され〔、定山渓鉄道が建設資材の輸送を担うこととなった〔。しかし、最急勾配25‰の区間が点在する定山渓鉄道線において重量貨物列車を運用した場合、従来在籍した蒸気機関車各形式では牽引力が不足することが明らかとなった〔「私鉄車両めぐり 第10分冊 定山渓鉄道」(1969) pp.15 - 16〕。資材輸送列車の運行に際しては日本国有鉄道(国鉄)より自社保有の蒸気機関車と比較して牽引力の大きい9600形蒸気機関車を借り入れる案も検討されたが〔、最終的には電気機関車を自社発注することとなり〔、ED500形(以下「本形式」)ED5001・5002の2両が1957年(昭和32年)3月4日付設計認可・同年4月12日付竣功届で新製・導入された〔。製造は電気部品を三菱電機が、車体その他を新三菱重工業が担当し、新三菱重工業三原製作所において組立が実施された〔。 本形式は箱形車体を備える50t級の「D形電機〔1928年(昭和3年)の日本国有鉄道(国鉄)における形式称号規程改訂に際して制定された、動軸数に応じてAから順にアルファベット記号を割り振る表記方式による呼称。動軸を「4軸」備える本形式はAから数えて4番目の「D形」となる。〕」で〔、前後妻面の外観は当時国鉄において増備中であった旅客用電気機関車EF58形に類似した半流線形状となっていることが特徴である〔。また、勾配線区である定山渓鉄道線における運用を考慮して空転検知装置〔「世界の鉄道'69」 p.59〕と抑速発電制動機能を備え〔、酷寒地である北海道における冬季の運用に備えて砂撒き装置の散砂管に凍結防止用の保温ヒーターを設置する〔。 本形式は1969年(昭和44年)の定山渓鉄道線の全廃に際して長野電鉄へ譲渡され、長野電鉄における貨物輸送が廃止となった1979年(昭和54年)には越後交通へ再び譲渡され、同社長岡線が廃線となった1995年(平成6年)まで運用された〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「定山渓鉄道ED500形電気機関車」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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