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定気 ( リダイレクト:定気法 ) : ウィキペディア日本語版
定気法[ていきほう]
定気法(ていきほう)とは、二十四節気を配置する方法の一つである。
==概要==
平気法のように1太陽年の時間を平均して節気を求めるのではなく、太陽天球上の通り道である黄道天の赤道の交点すなわち春分点を基点として24等分し、こうして導き出された15°ごとの黄経上の特定の度を太陽が通過する日に節気(正節)と中気を交互に配していく。このため空間分割法とも呼ぶ。現在、中気は黄経30°の倍数、正節はそれに15°足したものとされている。
この方法では、節気から節気までの日数が不均等になる。冬至ごろには地球公転軌道上の近日点に位置するため、太陽が黄経上の15°を移動する速度がやや早くなり、節気間の日数は14日余りとなる。一方、夏至ごろには太陽の移動速度がやや遅くなり、節気間の日数は16日余りとなる。日数が不均等となる不便さがあるものの、太陽の実際の位置を反映し、春分秋分は必ず太陽が真東から昇り、真西に沈む日となる。
平気法ではすべての中気が太陰太陽暦におけると対応し、中気を含まない月を必ず閏月とするが、定気法を採用するとこの対応関係は崩れる。節気間の日数が不均等なためひと月の中に中気が2回含まれることがあり、その分中気を含まない月が多くなる。そのため、いくつかの月が中気を含めばよいと定義しなければ欠月ができるので、中気を含まない月であっても閏月とは限らない(旧暦2033年問題参照)。冬には正節間の日数が1朔望月に近くなる(あるいは更に短くなる)ため、中気の日付は月が変わってもほとんど変化していかない。このため次に示すように、冬に閏月が設けられる可能性は低い。一方で夏前後には節気間の日数が一気に増えるので月ごとに中気がずれていき、閏月が生じる可能性が高くなり、閏5月が最も多く存在している。
1844年(天保15年)の天保暦制定から2100年までの間で、閏9月、閏10月、閏11月、閏12月、閏正月が出現するのは以下の通り。
*1870年:閏10月
*1889年:閏12月
*1984年:閏10月
*2014年:閏9月
*2033年〜2034年:旧暦2033年問題。2033年閏11月が有力だが、他にも2033年閏7月あるいは2034年閏正月となる可能性もある。
定気法は中国では時憲暦、日本では江戸時代天保暦からはじめて採用されたが、定気の考え方は古くから提唱されていた。劉焯皇極暦を作成するに当たり、二十四節気の決め方にも新しい提案をした。これは周天を24等分し、その分点を太陽が通過するごとに節気の日付を決めるようにするものであった。時憲暦や天保暦で採用された定気法は黄道を24等分したものである。現在でもこの方法で二十四節気が決められている。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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