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利子(りし)とは、貸借した金銭などに対して、ある一定利率で支払われる対価。 利息(りそく)と利子は通常同じ意味で使われるが、借りた場合に支払うものを利子、貸した場合に受け取るものを利息と使い分けることがある。また、銀行預金では利息と呼ぶ(ゆうちょ銀行では利子と呼ぶ)。法律用語としては利息を用いるのが通常である。 米の貸し借りの対価として支払われる「利子米(利米)」のように利子は金銭以外で支払われる場合もある。このような実物を対価とする利子を実物利子、金銭を対価とする利子を貨幣利子あるいは金利と呼ぶ〔『歴史学事典Ⅹ交換と消費』 弘文堂〈法律学全集 (20)〉、1994年2月、781頁〕。 == 概説 == === 経済学上の定義 === 経済学的な定義では『将来時点における資金の、現在時点における相対的な価格』をいう。 もっとも、実際の金融取引における利子の本質については、上記の定義のように単に金銭の時間的な価値のみで説明しうるのではなく、利子とは、金銭の時間的価値、金融機関の提供するサービスの対価、債権の貸倒れに対する保証料ないしは保険料などが複雑に合成されたものと見ることもできる。ただ、サービスの対価も保険料も、時間が経過し「将来」となっていくことと密接であるため、金利と時間の関係は不可分である。 金利の高低は経済の景気動向を左右することがある。政府や中央銀行が政策金利を変更することによって基準金利を決定できる場合が多い。経済学的には、貨幣市場における価格に相当する。金融市場では、貨幣需要と貨幣供給が一致するように利子率が調整される〔田中秀臣 『経済論戦の読み方』 講談社〈講談社新書〉、2004年、66頁。〕。所得が増加すると貨幣需要が増加するが、貨幣供給量が一定である場合、利子率が上昇する〔田中秀臣 『経済論戦の読み方』 講談社〈講談社新書〉、2004年、63頁。〕。一方で所得が減少すると、貨幣需要は減少し利子率は低下する〔。 金利には、名目金利と実質金利が存在する。名目金利は、額面にかかる金利である。実質金利は名目金利から期待インフレ率を差し引いた分である。通常、名目金利は0%より下がらない〔ただし、超低金利下で一時的にマイナス金利が発生することがあるほか、2012年にはデンマークが政策金利を0%未満にまで引き下げている(マイナス金利の世界に踏み込むデンマーク JBpress 2012年8月27日(フィナンシャル・タイムズ 2012年8月24日)、2013年10月30日閲覧)。〕のに対し、実質金利はマイナスの値をとることがあり得る。 ファイナンス理論においては、金利は、通常は、貨幣の時間的価値と信用リスクの対価としての性質を有するものと考えられる。理論的には、無リスク資産に付される金利は貨幣の時間的価値のみを反映したものである。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「利子」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Interest 」があります。 スポンサード リンク
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