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室宮山古墳(むろみややまこふん)は、奈良県御所市大字室にある前方後円墳。別称を「室大墓(むろのおおはか/むろのおおばか)」とも。国の史跡に指定されている。 葛城地方では最大、ひいては全国でも第18位の規模の古墳で〔、5世紀初頭の築造と推定される。 == 概要 == 奈良盆地南西縁、御所市中央部にある丘陵の先端部を切断して築造された巨大前方後円墳である。古くから後円部には八幡神社が祀られ、「宮山」の名称はこれに由来する。「室(むろ)」は古くからの地名で、『和名抄』にも大和国葛上郡に「牟婁郷」と見える〔「牟婁郷」 『日本歴史地名大系 30 奈良県の地名』 平凡社、1981年。〕。古墳域ではこれまで数次の発掘調査が実施されたほか、近年では1998年(平成10年)の台風7号による倒木被害に伴う出土遺物の調査がなされている。 墳形は前方後円形で、前方部を西南西方に向ける。墳丘は3段築成。墳丘長は238メートルを測り、葛城地方では最大、ひいては全国でも第18位の規模になる〔。墳丘表面には花崗岩製の割石による葺石が葺かれ、各段には円筒埴輪・朝顔形埴輪が巡らされていた。墳丘周囲には盾形周濠が巡らされ、さらに周堤に乗るように陪塚のネコ塚古墳が築造されている。 埋葬施設は、後円部に2ヶ所、前方部に2ヶ所、張出部に各1ヶ所の計6ヶ所と推定される。後円部の2ヶ所は、それぞれ竪穴式石室に竜山石製の長持形石棺を納めたものである。長持形石棺は「王者の石棺」とも称される王墓に特有の棺であるが、本古墳の棺はその中でも大規模な部類になる。 この宮山古墳は、墳形・出土物などから5世紀初頭(古墳時代中期前葉)頃の築造と推定される。被葬者としては、記紀に伝わる葛城襲津彦(かずらきのそつひこ)に比定する説が有力視されている。葛城地方では古墳時代前期に大型古墳はなく、中期に入り宮山古墳が突如出現する様相を示す。宮山古墳に次ぐ葛城地方の首長墓は掖上鑵子塚古墳(御所市柏原、墳丘長149メートル)と見られるが、その規模は宮山古墳から大きく縮小する。なお、御所市域では宮山古墳を契機とする遺跡として、5世紀中頃-後半に盛期を迎えた広域の集落遺構の南郷遺跡群や、5世紀末から営まれた巨勢山古墳群が知られる。 古墳域は1921年(大正10年)に国の史跡に指定されている〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「室宮山古墳」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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