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ささやき声(囁き声、密語声、ささやきごえ、)またはささやき音(ささやきおん)とは、発声において、声帯を振動させず無声化したときの声。国際音声学会が定めた5つの声質(発声)のうちのひとつである〔松田勝敬、粕谷英樹「ささやき声の音響特性と音声合成法 」『電子情報通信学会技術研究報告』99巻、73号、1999年、39-46頁。〕。日本語ではささやき声で話すことを「声をひそめる」とも表現し、そのさまを「ひそひそ」と形容する〔『広辞苑』第五版、岩波書店、1998年。〕。 ==特徴と用法== ささやき声の音量は一般に小さい。一般的な会話の音圧レベルは約60 dBであるのに対しささやき声は30~40 dB である〔ピアノ・楽器・生活音の大きさと防音室 、サイレントデザイン、2011年7月7日閲覧。〕〔久保信「dBの話し 音の大きさ 」2011年7月7日閲覧。〕。この特徴を利用して、小さな音量で話すときに用いられる。図書館などの静寂が求められる場所や、近くにいる第三者に聞こえてほしくないときなどが典型的な例である。 ささやき声は通常発声に比べて少し不明瞭で聞き取りにくいとされるが、これは両者の音の周波数の構成が異なることと関係がある。聞き手が母音を識別するためには、主要フォルマントと呼ばれる、500~3000 Hz の領域が重要である。通常発声では7 kHz のエネルギーは 600 Hz のエネルギーより約 40 dB 低いが、ささやき声では低周波数帯と高周波数帯のエネルギー差が小さく、その比は 10 dB にとどまる〔Jeff Rodman「会話音声の明瞭度に対する帯域の影響 」ポリコム ホワイトペーパー、2003年。〕。すなわちささやき声においては主要フォルマントの割合が相対的に低下し、高周波数帯が相対的に存在感は増す。さらに、この特徴は電話での会話に特に大きく影響する。電話が伝達できる周波数帯はおおよそ 300~3000 Hz の範囲であり、これ以上の高周波数はカットされるため、電話においてささやき声の母音はなおさら不明瞭なものとなる。この他にも周波数特性の違いとしては、ささやき声では1500 Hz以下のフォルマント周波数が上昇するとの報告がある〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ささやき声」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Whispering 」があります。 スポンサード リンク
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