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対戦車ミサイル(たいせんしゃミサイル、)は、戦車を攻撃するために用いられるミサイルである。対戦車誘導ミサイル()、対戦車誘導兵器()とも呼ばれる。 日本の防衛省(自衛隊)においては対戦車誘導弾(たいせんしゃゆうどうだん)と呼称し、MAT(missile anti-tank)の略号を与えている。これは、自衛隊が当初ATMを導入しようとしたときに、ATMが"アトム"と読める事から、軍事に疎い人達に核兵器の導入と誤解される恐れがあると考えられたためで、誤解を避けるべく英単語の順番を変更した略号としたものである。 == 概要 == 戦車は強固な装甲により防御されているため、少量の火薬による通常の爆発ではダメージをあまり与えられない。また、ミサイルは飛翔速度が砲弾(APFSDS弾など)と比べて非常に遅いために、運動エネルギーによる装甲貫通は行えない。そのために、対戦車ミサイルでは爆発の威力を一点に集中させることができるHEAT(成形炸薬弾)を用いて戦車の装甲を貫く。 対戦車ミサイルは、車両や航空機などに装備されるものが多いが、人力で搬送可能なものも多く、歩兵部隊の対戦車班の主要装備となっている。戦闘車輌以外にも人間、建物、陣地などに対しても使用可能な事から、ロケット砲や携帯型地対空ミサイル同様、ゲリラや民兵が好む装備となっている。もっとも、価格は地対空ミサイルよりはずっと安価とはいえ、日本円で一発あたり数百万円もするため、大国から装備を供与されていない民兵組織では、おいそれと自腹で調達できるものではない。 副次的な利用として、対艦ミサイルに比べて廉価かつ高速であることから武装ボートや上陸用舟艇に対する攻撃にも用いられる。イラン・イラク戦争において、イラン革命防衛隊海上部隊の武装ボートおよび突撃艇への対抗手段として、ペルシア湾に展開したアメリカ海軍がTOWを使用した。日本の79式対舟艇対戦車誘導弾は、舟艇を主目標の一つとして開発されている。 有効射程が短い砲を補完するために、通常砲弾と対戦車ミサイルの双方が発射可能なガンランチャーと呼ばれる大口径の主砲を備えたM551シェリダン空挺戦車の様な車輌も存在していた。現在は戦車砲自体の大口径化とミサイルの小型化により、ロシアの9M119やイスラエルのLAHATの様に通常の戦車砲から発射できるタイプが登場している。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「対戦車ミサイル」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Anti-tank missile 」があります。 スポンサード リンク
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