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将棋の手合割(しょうぎのてあいわり)とは、将棋におけるハンデキャップのことを言う。 == 概説 == 将棋において棋力の差に応じたハンデキャップを与えて、対等な勝負ができるようにするための仕組みである。 棋力に差がないとき、両者とも20枚の駒を並べて戦う。これを平手戦(ひらてせん)という。 棋力に差があるとき、その差に応じて上位者側の駒の一部を盤上から取り除いた状態で開始する。これを駒落ち(こまおち)という。取り除かれた駒は、試合の最後まで使用することはない。駒を落とした側の対局者を上手(うわて)、落とされた側を下手(したて)という。振り駒は行わず、上手から指し始める。 日本将棋連盟による現在のアマチュアの駒落ちの目安は以下の通りである。 ただし、この差で下手が勝つのは相当困難という意見もある。たとえば将棋を覚えて間もない人(10級)と一通りの定跡や手筋を知っている程度の人(3級)が指す場合、二枚落ちではまず下手は勝てず、六枚落ちでもまだ上手に分がある。 一方、現在のプロ棋界では総平手、つまり対戦者の段位に差があったとしても、一律に平手で対局が行われることになっているが、戦前までは同じ段(級)位同士の対戦は平手、二段(級)差の対戦は香落ち、五段(級)差の対戦は角落ち、七段(級)差の対戦は飛車落ちの手合とされ、それら以外の対戦ではこれらを組み合わせた形で手合が行われた。〔木村義雄『将棋大観』日本将棋連盟、1976〕例えば,一段(級)差の対戦は平香交じり(半香:平手戦と香落ち戦を二局セットで行う)、三段(級)差の対戦は香香角(香落ち二局と角落ち一局の三局セットで行う。香落ちが二段(級)差、角落ちが五段(級)差なので、三局セットで対局すると(2+2+5)÷3=3で、平均すると三段差の手合ということになる)、四段差の対戦は角角香(角落ち二局と香落ち一局の三局セットで行う。(5+5+2)÷3=4で、平均すると四段差の手合ということになる)、六段(級)差の対戦は飛車角交じり(飛車落ち戦と角落ち戦を二局セットで行う)の手合ということになるし、飛香落ちは香落ち(二段差)と飛車落ち(七段差)、二枚落ちは角落ち(五段差)と飛車落ち(七段差)の組み合わせなので、理論上はそれぞれ九段差と十二段差の対戦に相当することになる。これらの手合割制は二段以下の奨励会では今なお廃止されることなく継続されている(実際に指されるのは香落ちまでで、角落ち以上の手合いは行わない)。 その他、以下のような手合割も行われる。 この他にも、六枚落ちからさらに両方の銀将を落とす八枚落ち、さらに両方の金将を落とす十枚落ち、さらに全ての歩兵まで落とす裸王(十九枚落ち)〔日本テレビで放送された『進め!電波少年』の企画で、タレント松村邦洋がプロ棋士羽生善治に19枚落ちの状態で対局を挑み(羽生が上手)、敗れている(ただし松村は駒の動かし方すら知らない状態で、初手で5七の歩を5二へ移動させ王手をかけたため、反則負けとなった)。〕、また変則的なものとして、両方の香、桂、銀、金を落とすトンボ(通常の六枚落ちなどよりも下手の指導に適しているとして、小田切秀人指導棋士が推奨している〔鬼斬転輪-おにぎりころりん- (小田切秀人公式Webサイト)内飛車角の戦い 〕)、裸王で最初から持ち駒に歩を3枚持って開始する(その代わり、上手のみ二歩や三歩が許される、とする場合もある)歩三兵〔日本テレビで放送された『ウンナン世界征服宣言』の企画で、タレント内村光良(ウッチャンナンチャン)が女流棋士林葉直子に歩三兵で対局を挑み(林葉が上手)、敗れている。 〕などがある。〔この他、木村義雄『将棋大観』には五枚落ち(六枚落ちに右桂を付けるもの)も掲載されているが、現在殆ど行われている形跡がない。〕 一般に、二枚落ちのプロに勝てれば実力アマ初段と言われるが、これは指導対局として手加減してくれた場合の話であり、プロが本気で勝負した場合、初段の実力で勝ちきるのは容易ではない。駒落ち上手の達人として名高かった灘蓮照九段が、自分の四枚落ちに勝てれば四段と認める、初段相手なら八枚落ちで十分、と豪語したという逸話がある。〔先崎学『駒落ちのはなし』講談社現代新書。灘はアマ初段相手に八枚落ちで完勝する、「八枚落ち灘定跡」という自作定跡さえ開発していた。〕 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「将棋の手合割」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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