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(n) small administrative unit (of a village) =========================== ・ 小字 : [こあざ] (n) small administrative unit (of a village) ・ 字 : [じ, あざな] 【名詞】 1. character 2. hand-writing
小字(こあざ)とは市区町村内の区画である字(あざ)のうち、大字を除くものにあたり、一筆耕地が集合したものを指す〔藤岡謙二郎・山崎謹哉・足利健亮『日本歴史地名辞典 新装版』平成3年(1991年)1月、柏書房、P8。〕。単に字(あざ、あざな)ともいう。これはヨーロッパにおける耕区()にあたる。近世からの村(藩政村)が明治の市町村合併によって大字となり、これと旧来からの字を区別して「小字」と呼ぶようになった〔〔『国史大辞典 第一巻』吉川弘文館、昭和54年(1979年)3月、P117。〕。 == 概要 == 日本では字は田畑・山林などの小名として平安時代の荘園文書にも見られたが、太閤検地以降制度的意味を持つようになった〔。所属する字は土地一筆ごとに記載され、字付帳によって字ごとに纏められ、名寄帳にも字名が記載された〔。明治22年(1889年)頃の市制・町村制施行時、昭和19年(1944年)の戦時町村合併促進法施行時(戦後解消されたものも数多くあるが影響は残る)、昭和28年(1953年)の町村合併促進法及び昭和31年(1956年)の新市町村建設促進法前後、そして平成11年(1999年)の地方分権一括法の4つの時代に多く市町村合併が行われたが、大字とは明治期の合併によって消滅した江戸時代からの村々の名、区画をそのまま新自治体が引き継いだもので、小字とはその村々の中の細かい集落や耕地を指す地名である。例えば新宿市大字渋谷字池袋とあれば、その池袋とは明治初年には渋谷村の池袋集落、または池袋耕地といった具合になる(例外もある)。 大字がその成り立ちから概ね地域共同体を単位としているのに対して、小字は田畑のような耕地、山林、採草地などといった経済的な土地のまとまりを単位としていることが多い。例えば、諫早湾沿いの江戸時代以降の干拓で拓かれた水田地帯では1回ごとの干拓で造成された単位が1つの小字となっている。また水津一朗は用水名と小字名の合致した例がみられることから、字が用水の統一体であり、用水に規制された耕作の統一体であったと推定している〔。 土地の権利関係を公示する不動産登記においては登記簿上の一筆ごとの土地を小字単位に整理し、さらにそれを大字単位に管理している。江戸時代では村々(今の大字にあたる)を検地する際、検地帳1枚につき1つの小字をつけていたため検地の行われた年度によって小字が変わっていることも多く、現在残っている小字名とかつての地名が一致するとは限らない。また当時の農民が通称していた地区名が起源であったりするため、文字表記が不明な場合も多くカタカナで表記されることもある(ヲヲガケ(愛知県知多郡武豊町)、ワゴーノウ、クダッチ(以上、東京都大島町差木地)、カンバヤケ(愛知県豊田市稲武町)など)。 字地名への言及は平安時代以後の文書に見られるが太閤検地以後普遍的に使用され、必要に応じて整理され記録されるようになり、近世における「村」に検地帳、水帳等に土地一筆毎の字が記されたものである〔〔。一方、近世からの都市においては都市住民(町人)による地縁組織として「町」が形成され、これが明治期に自治体内の行政区画となった〔この「町」は戦後の区画整理後における住所表記の単位となる町・丁目の範囲よりも一般に狭いものである。例えば住居表示を実施せず近世からの町の姿が残されている京都市中心部をみると、1つの町が100メートルほどの通りの両側の範囲であることがわかる。〕。このように近世からの町を起源とする地域においては、字(小字)が存在しない場合が多い。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「小字」の詳細全文を読む
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