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『小沢昭一の小沢昭一的こころ』(おざわしょういちのおざわしょういちてきこころ)は、TBSラジオおよびTBSプロネックス(2012年9月まではテレコム・サウンズ)の制作、TBSラジオをキーステーションに、JRN加盟各局で平日の異なる時間に日本国内で放送されていたラジオトーク番組(モノローグ番組)であり、小沢昭一の冠番組であった。 放送期間は1973年(昭和48年)1月8日から〔『TBS50年史』資料編P184に掲載のラジオ番組一覧表より。〕〔『TBS50年史』DVD-ROM『ハイブリッド検索編』に収録のラジオ番組データベースより、本番組データカード内情報を参照。〕2012年(平成24年)12月28日(キー局のTBSラジオは12月14日)まで。 番組開始から1998年(平成10年)4月3日まで、トヨタ自動車とトヨタディーラー(トヨタの販売店)が単独提供スポンサーを務めており〔『TBS50年史』資料編P184掲載の番組情報では、開始当時のスポンサーについて「ほか」と明記(「」内表記は原資料より引用)。同付録であるDVD-ROM『ハイブリッド検索編』に収録された本番組のデータカードには、提供スポンサーの欄に「トヨタ自動車、トヨタディーラー」と明記。〕、原則全国同時ネットで放送された。 毎週月曜日に、翌週分の収録が行われていた〔『産経新聞』(東京本社版)2012年12月11日付12版1面掲載『産経抄』より、「毎週日曜日には、翌日の収録に備えて家にこもってきた。」との記述あり。〕〔「こころ」の語り 全集に 小沢昭一の名物ラジオ、CD発売 - asahi.com(朝日新聞社):テレビ・ラジオ - 映画・音楽・芸能 2008年10月31日付(西正之)〕。 「小沢昭一的こころ」〔放送当時、制作会社のウェブサイト内に掲載された制作番組リスト。〕「小沢昭一的心」〔新聞掲載の番組表(参考:『東奥日報』1998年3月30日付朝刊22面掲載「青森放送」番組表)。〕と表記する場合もあった。 == 概要 == 1962年(昭和37年)3月から1969年(昭和44年)4月までTBSラジオで放送された『森繁の重役読本』の後継番組として企画された〔森繁久弥追悼特別番組『森繁の重役読本』座談会 (2009年(平成21年)12月25日 TBSラジオ) 〕〔TBSラジオの年末年始番組(2009年 - 2010年) (インターネットアーカイブ2009年12月26日付保存キャッシュ) ※2009年12月25日に放送された「森繁久弥追悼特別番組『森繁の重役読本』座談会」の情報より、出演者の一人である小沢について『「小沢昭一的こころ」という「重役読本」の流れを汲む番組を持つ小沢昭一』と紹介されている。〕〔TBSラジオ番組審議会の記録(2010年1月25日) ※審議対象番組「森繁久弥追悼特別番組『森繁の重役読本』座談会」(2009年12月25日放送)の情報より、出演者の一人である小沢について『「森繁の重役読本」という番組を今も引き継いだ形で放送している「小沢昭一的こころ」の小沢昭一さん』と記述されている。〕。小沢が“口演”と称し、週代わりのテーマ(「○○について考える」)に沿って、軽妙な話術で物語る。扱うテーマは時事問題から下ネタまで幅広く、永年の固定ファンが多かった。落語家の五代目柳家小さんが「本当の現代の落語」とつぶやいたというエピソードを弟子の柳家小三治が残している〔。 「宮坂さん」なる架空の人物が、概ねストーリーの主人公を務める〔主人公の名が「宮坂さん」で固定されている訳ではないが、大半は「宮坂さん」となっている。〕。番組初期には「昭和ヒトケタ」の働き盛り、かつ悲哀漂うサラリーマンの設定(実際には小沢の分身的な役回り)が多かった宮坂さんも、小沢が年輪を重ねるに従い「宮坂お父さん」「宮坂薬局店長の宮坂さん」等、第一線から退いたことを伺わせる表現が用いられるようになった。 本番組プロデューサーの坂本正勝を揶揄した「ノーテンキプロデューサー」〔本番組を書籍化した『ラジオのこころ』(2012年、文春新書)内での表記に基づく。〕、宮坂さん行きつけのバーの「れいこママ」と「詩人のヒモ(タロウ)」、子供「とおる」「ななえ」等、固有名詞を持つ脇役も登場するが、宮坂夫人は「奥方」或いは「お前」で特に名は無かったが、2010年(平成22年)5月19日放送分で夫の宮坂さんに「アリコ」とよばれ、ナレーションで「有子(ユウコ)」という名前であることが明かされた。ナレーションも含め、これら全員を小沢が独演する。 猛妻の尻に敷かれ子供らに疎んじられる「中年男の悲哀」を基本に、「愚痴を交え、斜に構えた蘊蓄を世事に傾ける」「落ちと言った落ちが無い(その都度テーマを変え、次回に期待を抱かせつつ延々と続く)」路線は、前身の『森繁の重役読本』からそっくり承継されたもの〔。 過去の放送内容の一部は『小沢昭一的こころ』として書籍化され、最晩年となった2012年にも『ラジオのこころ』のタイトルで文春新書の一冊として出版された。 1983年1月30日〔の19:00 - 20:55〔『TBS50年史』DVD-ROM『ハイブリッド検索編』のラジオ番組データベースより、「出演者別リスト」→「お」→「小沢昭一」を参照。〕には、本番組をもとにした特別番組『小沢昭一SP「元祖・蒲田行進曲」』(おざわしょういちSPがんそ・かまたこうしんきょく)〔が放送された〔。蒲田で生まれ育った少年・青年期の小沢自身について語ったものであり、同年の民放連賞(日本民間放送連盟賞ラジオ娯楽番組部門最優秀賞〔日本民間放送連盟賞/1983年(昭和58年)入選・事績 - J-BA LOCAL〕)・ギャラクシー賞(制定20周年記念・特別賞〔第20回ギャラクシー賞受賞作品 - 放送批評懇談会〕)を受賞した〔。 この1983年(昭和58年)にアポロン音楽工業より、『特撰小沢昭一的こころ』(カセットテープ全5巻)が発刊された。 *1巻 背中丸めて屋台について考える/タッチさわるについて考える *2巻 ヒラヒラ、パッと裾について考える/何かと便利な輪ゴムについて考える *3巻 花は霧島 混合入浴旅:その1/花は霧島 混合入浴旅:その2 *4巻 何かと気になる隣りについて考える/ちょっと一息タンマについて考える *5巻 慰めるについて考える/ノルマ やらねばならぬについて考える 番組開始15周年となる1988年(昭和63年)から1991年(平成3年)にかけて『小沢昭一の小沢昭一的こころ』(カセットテープ全12巻。発売:CBSソニー)が発刊された。 *1巻 女子マラソンはいい、走るについて考える/着替えるはき替えるについて考える *2巻 お父さんの国際化について考える/罰当たりについて考える *3巻 危険な情事を見た、泥沼について考える/月月火水木金金について考える *4巻 オイ虐待はよせ!について考える/金色夜叉について考える *5巻 乙女の祈りについて考える/胃袋について考える *6巻 お背中流しましょうについて考える/養生訓について考える *7巻 手引きマニュアル指導要領について考える/小判鮫、おこぼれ頂戴について考える *8巻 お父さんはお母さんだお母さんはお父さんだについて考える/草創期草分について考える *9巻 あら?もうおしまいについて考える/ギュッとしぼって、カスについて考える *10巻 そっくりさん、偽せ物について考える/のどかさやァ…長閑について考える *11巻 霜焼けについて考える/万物の素グヂャグヂャについて考える *12巻 いこかもどろかオーロラの下をについて考える/Are You Awake? 春のお目覚について考える 20周年となる1993年(平成5年)には全編小沢の歌唱による、番組20周年企画をほぼそのまま収録した2枚組CD『唱う小沢昭一的こころ』(1993年6月2日、ビクター音楽産業から発売。番組20周年企画の3週・15回分を収録)が、35周年となる2008年(平成20年)には『小沢昭一の小沢昭一的こころ大全集』(CD10枚組。発売:ジェネオンエンタテインメント)が〔、それぞれ記念発売された。2011年3月30日には、『小沢昭一の小沢昭一的こころ ゴールドボックス』と題したアルバムCD10枚組ボックスが発売された(発売:TBSラジオ、販売:日本コロムビア)〔日本コロムビア公式サイト内『小沢昭一の小沢昭一的こころ ゴールドボックス』商品情報ページ 〕。『ゴールドボックス』の1枚目・2枚目には、先述特番がそれぞれ『小沢昭一の小沢昭一的こころ10周年記念スペシャル 元祖 蒲田行進曲 その壱』『小沢昭一の小沢昭一的こころ10周年記念スペシャル 元祖 蒲田行進曲 その弐』というタイトルで収録された。 開始25周年となる1998年(平成10年)には、スポニチ文化芸術大賞優秀賞を受賞〔小沢昭一さん死去 個性的脇役、独特の語り口でラジオ番組39年 - スポニチ Sponichi Annex 芸能 2012年12月11日6時〕。2000年(平成12年)6月、小沢と制作スタッフが放送文化基金賞個人・グループ部門を受賞〔。 2011年(平成23年)3月14日から、11日午後に発生した東日本大震災に配慮し番組を一時休止した。ただし一部のネット局では裏送りで放送した。 2011年5月13日に放送1万回目を迎えた〔朝日新聞デジタル:俳優の小沢昭一さん死去 放浪芸の研究も - おくやみ・訃報 (2012年12月10日15時5分)〕。1万回目の週のテーマは「一万回記念、万について考える」(※放送時のタイトルコール表記。公式ページのオンデマンド放送分の表記によると「ひとり万葉集、一万回について・・・考える」となっている)1万回目の放送は「宮坂薬局店長の宮坂さん」が結婚30周年について奥さんと話し、その後小沢が歌う『東京音頭』に繋げる内容となっていた。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「小沢昭一の小沢昭一的こころ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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